角田裕毅、予期せぬ問題に苦戦…”異常な挙動”とエンジン交換の理由について説明 / F1メキシコGP
2023年F1第20戦メキシコGPの初日2回目のフリー走行を12番手で終えた角田裕毅(アルファタウリ)は、「クルマの異常な挙動」を含めて予期していなかった幾つかの問題を抱えていたと明かした。
FP1をFIA-F2選手権に参戦するジュニアドライバーのアイザック・ハジャーに譲ったため、角田裕毅が初日にエルマノス・ロドリゲス・サーキットを走り込めたのはFP2の60分間のみだった。
週末に先立ち、制限超過のパワーユニット及びギアボックスの搭載により最後尾降格のペナルティが確定した事で、FP2ではミディアムタイヤを中心としたロングランに集中的に取り組んだ。
そしてカルロス・サインツ(フェラーリ)と並ぶ全車最多の33周を走り込み、セッション中盤にソフトタイヤを履いて12番手をマークした。
チーフ・レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは「FP1を欠席したため、ユーキはクルマの感触を掴むために、FP2で時間をかけてキャッチアップしていった」と振り返った。
セッションを終えた角田裕毅は、残り4戦でのエンジン交換の理由について問われると「残念ながらモンツァで失ったエンジンが新品であったため、追加の投入を余儀なくされました」と説明した。
「ちょうどよいタイミングだったので、戦略的にメキシコで新しいエンジンを投入することにしました。なので今日は主にロングランに集中しました」
スプリントが採用された前戦アメリカGPやカタールGPと比べれば、予選や決勝レースを前に行われるプラクティスは多いものの、それでもハジャーにシートを譲った事で走行時間が失われた事は確かだ。
角田裕毅は「昨年、若手ドライバーに譲った時と似たような状況ですし、その意味では初めてのことではありませんが、予想外の事が幾つかあって苦戦したため、調べてみる必要があります」と語った。
「それを除けば、走行プランは悪くなかったですし、計画の大部分を消化できたので、この点に関しては満足しています」
手を焼いた問題について詳しく説明するよう求められると「普段のクルマと比べて何か変な感じがしました。バランス面で異常な挙動があったので、改善の余地は多いと思います」と説明した。
「明日に向けて大量のデータを集める事ができましたし、後は兎に角、チームとして全てをまとめ上げていかなければなりません」
2023年F1メキシコGPフリー走行2をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。2番手ランド・ノリス(マクラーレン)を0.119秒差で退けた。3番手にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続く結果となった。
3回目のフリー走行は日本時間10月28日(土)26時30分から、公式予選は同30時から1時間に渡ってエルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。