マクラーレンMCL34のエンジンカバーに掲載されたペトロブラスのロゴcopyright McLaren

マクラーレンF1、規約延期にも関わらず2021年にメルセデス製エンジンへと切替

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エアロダイナミクスの単純化などを含む新世代レギュレーション導入が一年遅れの2022年へと変更されたにもかかわらず、マクラーレンは計画通りに来季2021年よりルノーからメルセデスAMG製F1パワーユニットに切り替えるようだ。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で今季売上の大幅な低下が見込まれる中、F1とF1チーム代表者は19日に電話会談を行い、シャシー開発の凍結について合意した。

マクラーレンは昨年9月、2021年から2024年までの4年間に渡ってメルセデスAMGのF1パワーユニットを搭載すると発表。2020年末を以てルノーとのF1パワーユニット供給契約は解消される事になっていた。

ルノー製PUに特化した2021年型のシャシーを来季も使用しなければならない状況が生まれた事でマクラーレンの動向に注目が集まっていたが、チームは木曜の電話会議の中でライバルチームからの承認を得た事を明らかにし、計画通り来季よりメルセデス製PUを搭載する意向を示した。

F1とF1チームはコスト削減のために今後も更に議論を重ねる予定で、エアロダイナミクスに関しては自由開発が許可される見通しであるものの、モノコックに加えて他にも様々なメカニカルコンポーネントの開発が凍結される公算が高まっている。

各マニュファクチャラーのPUはアーキテクチャが大幅に異なるため、ルノーからメルセデスへの載せ替えは決して簡単な作業ではない。だが、過去にライバルチームのスクーデリア・トロロッソは1年毎にPUを載せ替え続けてきた。

政治闘争にもてあそばれたトロロッソは、2015年にルノー、2016年にフェラーリ、そして2017年に再びルノーを搭載し、2018年にホンダへと切り替えた経緯がある。車体とエンジンの統合がパフォーマンスに大きな影響を及ぼすF1にとってこの仕打は非情とも言えるものだったが見事にやってのけた。

マクラーレンが計画通りの載せ替えの承認を求めた背景には、ジェームス・キーの存在もあるかもしれない。当時のファエンツァでテクニカル・ディレクターを務めていた48歳のイギリス人エンジニアは、2019年より英国ウォーキングのチームで技術部門を率いている。ある意味、載せ替えのノウハウで彼を超える者は存在しない。

F1技術規約では第5条3項において、車体側へのPU取付部と取り付け方法、搭載可能なスペースを各チーム共通と定めているため、マクラーレンとしてはメルセデス製PUの構成にマッチするようにパッケージのみを変更しさえすれば良い、とも言えるわけだが、ルノーを継続するという選択肢はなかったのだろうか。気になるところだ。