アルファタウリ・ホンダの角田裕毅、2021年F1バーレーンGPにてCourtesy Of Honda Motor Co., Ltd

角田裕毅はダイヤの原石、とヘルムート・マルコ…2022年のレッドブルF1昇格に慎重

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レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、角田裕毅は「ダイヤの原石」であるとして、将来有望なそのキャリアを潰してしまわぬよう、シニアチームへの昇格に関しては慎重に見極めていく意向を明らかにした。

アルファタウリ・ホンダ所属の20歳のルーキーは、3月末の2021年シーズンオープナー、バーレーンGPで歴代F1王者達を次々と抜き去り9位でチェッカーを受け、日本人ドライバーとして初めてデビュー戦入賞を飾った。

2021年3月28日のF1バーレーンGP決勝レースでウィリアムズのジョージ・ラッセルとやり合うアルファタウリ・ホンダの角田裕毅Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd

2021年3月28日のF1バーレーンGP決勝レースでウィリアムズのジョージ・ラッセルとやり合うアルファタウリ・ホンダの角田裕毅

その印象的な走りには日本のみならず海外からも賛辞が寄せられており、時に容赦ないドライバー人事で恐れられるヘルムート・マルコをして「まもなく彼はF1の新しいスターになるだろう。彼は頭が良く成熟しており、誰もが彼を気に入っている。魅力的な20歳の日本人でユーモアのセンスもある」と言わしめる。

ヘルムート・マルコは、角田裕毅が日本人初のF1ワールドチャンピオンとなる事は「間違いない」とまで語っており、シニアチームのレッドブル昇格は時間の問題、早ければ2022年にもマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務める事になるのではと考えられているが、早期のステップアップには慎重だ。

Formel1.deとのインタビューの中で、角田裕毅が今後も活躍を続ければ1年契約のセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)は今季限りでシートを失うのでは?と問われたヘルムート・マルコは、笑みを浮かべながら「まだ23戦の内の1レースが終わっただけ」とした上で次のように答えた。

「ユーキは素晴らしいダイヤモンドの原石であり、我々は彼を燃やすつもりはない。今後の展開を見てタイムリーに判断していきたい」

レッドブルは2019年に、フル参戦2年目を迎えたばかりのピエール・ガスリーをトロロッソから昇格させるも、ガスリーはフロントウイングやバージボードの簡素化を含む規約変更によりリアエンドに問題を抱えたRB15に対処し切れず、ヘルムート・マルコは僅か半年でルーキーのアレックス・アルボンと交代させた。

だが、F1デビューから12戦を終えたタイミングでのトップチーム移籍となったアルボンもまた、ガスリーと同じくクルマに苦戦。結局、ヘルムート・マルコは外部のベテランに目を向けざるを得ず、2021年シーズンに向けてアルボンに代えてセルジオ・ペレスを起用するに至った。

いずれも才能溢れるドライバーであったが、早期のステップアップが裏目に出る形でキャリアに傷が付く結果となっただけに、さすがのヘルムート・マルコも慎重になっているのかもしれない。