アルファタウリ・ホンダの角田裕毅とピエール・ガスリー、F1バーレーンGP決勝当日の2021年3月28日
Courtesy Of Red Bull Content Pool

角田裕毅は「間違いなく」日本人初のF1ワールドチャンピオンになる、とレッドブル首脳

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モータースポーツ・アドバイザーという肩書でレッドブル・レーシング及びアルファタウリのドライバー人事を掌握するヘルムート・マルコは、バーレーンGPで鮮烈デビューを飾った角田裕毅が日本人初のF1ワールドチャンピオンになる事は疑いないと考えている。

相模原出身の20歳、アルファタウリ・ホンダAT02を駆る角田裕毅は、2021年シーズンオープナーで歴代F1王者達を次々と抜き去り9位でチェッカーを受け、日本人ドライバーとして初めてデビュー戦入賞を飾った。

サングラスをかけるレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを努めるDr.ヘルムート・マルコCourtesy Of Red Bull Content Pool

サングラスをかけるレッドブルのヘルムート・マルコ

ヘルムート・マルコは時に容赦ないドライバー人事で恐れられる人物であり、賛辞を口にする事はあまり多くないが角田裕毅は例外だ。

角田裕毅は日本初のF1ワールドチャンピオンになると思うか?とRaceFans.netから問われたヘルムート・マルコは「間違いない」と答え、夢物語ではなく現実的なシナリオとの考えを示した。

「まもなく彼はF1の新しいスターになるだろう。彼は頭が良く成熟しており、誰もが彼を気に入っている。魅力的な20歳の日本人でユーモアのセンスもある」

「我々は彼をヨーロッパに連れて来てF3で1シーズン、F2で1シーズンを戦わせた。そして誰もがそれに気づかないまま、彼はF1でガツンとその存在を知らしめた」

角田裕毅はホンダの支援のもと、2018年にFIA-F4日本選手権でチャンピオンを獲得すると、その後、屈指の若手養成機関、レッドブル・ジュニアチームに見いだされて渡欧。わずか2年という短期間でF1のシートを掴み取った。

2020年のFIA-F2選手権では惜しくもドライバーズランキング3位に終わったが、ヘルムート・マルコは仮にマシントラブルがなければ「彼は楽にチャンピオンになれたはずだ」と語る。レース1とポールポジションだけを見れば、王座に就いたのはミック・シューマッハではなく角田裕毅の方だった。

パワーユニットサプライヤーとしてのホンダとの関係あってこそではあるが、F1デビューのチケットを掴み取ったのは角田裕毅の実力であり、鬼将ヘルムート・マルコがその才能に惚れ込んだからに他ならない。

ヘルムート・マルコがこれほどの高評価を与えるのは、他に次世代のF1ワールドチャンピオン筆頭候補に数えられるマックス・フェルスタッペン位のものだ。

海外では角田裕毅の小柄な体格が話題となっているが、ヘルムート・マルコは「身長159cm、体重は61kgなわけだから、デザイナー達は誰もが彼を好きになるさ」と述べ、F1マシンを設計する上で理想的だと主張した。

ただし、今年のアルファタウリ・ホンダのマシン「AT02」は、角田裕毅よりも遥かに大柄なピエール・ガスリーとダニール・クビアトが座る事を前提として設計された2020年型「AT01」と同じモノコックを採用しているため、様々な問題があった。

ヘルムート・マルコは「一番の問題はペダルだった。ペダルを手前に持ってこなければならなかった。またシミュレーターでは、彼に合ったシートを用意するのに苦労した」と説明した。

角田裕毅は57周のレースで9位という見事なリザルトを残したが、仮に予選Q2でミディアムではなくソフトを履いていたら更に驚きの結末となっていたかもしれない。

ソフトタイヤで計測した予選Q1で角田裕毅は堂々の2番手タイムをマークするも、ミディアムを履いた予選Q2は惜しくもノックアウトを喫し、13番グリッドからレースに臨んだ。

ヘルムート・マルコは「彼にとっての初めての予選であった事を踏まえれば、チームはソフトタイヤを与えるべきだったと思う。彼には予選での経験がなかったわけだからね」と意見した。