【動画】F1マレーシアGP 2017年《決勝》ハイライト / 真っ向勝負でメルセデスに競り勝ったレッドブル

2017年F1マレーシアGP決勝スタート直後のホームストレートcopyright FORMULA 1

1999年に初開催を迎えたF1マレーシア、2017年を以て19回の歴史に幕を降ろした。最後となるレースを制したのはレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン、4周目にルイス・ハミルトンを自力でオーバーテイクし、昨年のスペインGPに続くキャリア2勝目を挙げた。決勝前には豪雨がセパンを襲ったが、路面は乾き気温30℃、路面40℃のドライコンディションで1時間30分に渡って激しい戦いが行われた。

予選ではフェラーリのセバスチャン・ベッテルにエンジントラブルが発生、タイム計測できず決勝で最後尾からのスタートを強いられるなど、波乱の予感が漂っていた。セパンの悪魔はレコノサンスラップ中のキミ・ライコネンにも襲いかかった。「ノーパワー…」ターボの不調と思われる不具合がフロントロウのライコネンのパワーユニットにも発生した。グリッド上でエンジンカバーを外し修復を試みるも叶わず、ガレージにマシンを戻したライコネン、優勝の期待を背負いながらも、結局レースをスタートすることが出来なかった。

F1公式が編集公開した6分9秒のハイライト動画を紹介する。コメンテーターはデイビット・クロフトとマーティン・ブランドルの2人が務める。

マレーシアGP決勝動画の主な内容

グリッドにマシンを移動するためのレコノサンスラップ、コースインする前からフェラーリのガレージは慌ただしさを見せていた。「ターボかバッテリー絡みじゃないか…」無線でエンジン不具合を訴えるライコネンは、ガレージに連れ戻され、そのままパドックを去った。

「昨日はセブ、今日は僕、残念だよ」とライコネン。マシンが最高の状態だっただけに、もしレースをしていたら…と考えたくもなるが、タラレバを言っても何の意味もない、と悔しさを露わにした。

オープニングラップの1コーナー上空映像。7番手スタートのストフェル・バンドーン(マクラーレン・ホンダ)は、この時点で5番手まで順位を上げ、一貫した素晴らしいペースで2戦連続7位入賞を果たした。チーム首脳陣は「苦手コースでの7位入賞は”感動的”」と絶賛した。20番手スタートのベッテルも、ザウバー2台とハースを交わし17番手にポジションアップ。

勝負の明暗を分けたのは4周目、メインストリート終端で2番手走行中のフェルスタッペンがハミルトンを鮮やかにオーバーテイク。ベッテルとの順位差を考えれば、リスクを取ってまでポジションを守る必要のないハミルトン「あえて抵抗はしなかったんだ」と振り返った。

有終の美を飾るに相応しいバトルを見せたのは、3位となったダニエル・リカルドと5位バルテリ・ボッタス。複数コーナーに渡って一切の接触なく、見事なサイドバイサイドの激戦を演じた。レッドブルは、ピットストップ戦略ではなくコース上の真っ向勝負でメルセデスに競り勝った。

カルロス・サインツ(トロ・ロッソ)をオーバーテイクしようと試みたエステバン・オコンが接触、マシンは軽く宙に浮き、マシンはそのままスピンした。1周目にフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)と接触しタイヤをパンクさせたオコン、今週末はチグハグなドライビングが目についた。サインツはレース終盤に電気系のトラブルによってリタイアした。

最後尾から4番手にまで猛追したベッテルは、49周目に3番手を走行するリカルドを射程圏内に捕らえた。DRSを使いストレートでオーバーテイクを仕掛けるも、リカルドが上手くブロック。使い古したスーパーソフトタイヤはここで音を上げ、ベッテルはポジションキープに舵を切った。

勝てるとは予想していなかったと語るフェルスタッペン。ハミルトンからの祝福を受けた。4周目のオーバーテイクに関しては「ルイスがリスクを冒さないのは分かってた」とコメント、ERSフルパワーで抜きにかかった事を明らかにした。

チェッカー後のスローラップでの珍事、レース後にも関わらずベッテルとランス・ストロール(ウィリアムズ)がまさかのクラッシュ。ベッテルの左リアタイヤはマシンに乗り上げ、世にも奇妙な醜態を晒した。


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レースの詳細については、2017年F1マレーシアGP決勝結果とダイジェストを参照されたい。

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