マクラーレン・ホンダの長谷川祐介。セパンにて
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2戦連続7位入賞のマクラーレン・ホンダ「苦手コースでの7位入賞は”感動的”」F1マレーシアGP 2017《決勝》

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ストフェル・バンドーンが「F1でのキャリアベストレース」と評した第15戦F1マレーシアGP、マクラーレン・ホンダはシンガポールに引き続き2戦連続で7位入賞を果たした。

7番手スタートのバンドーンは、オープニングラップで5番手まで順位を上げ、チェッカーを受けるまで終始一貫したペースを発揮し続けた。10番グリッドからスタートしたフェルナンド・アロンソは、1周目の2コーナで前走するマシンと接触、ポジションを落としたまま挽回できず11位でレースを終えた。

ホンダF1の総責任者を務める長谷川祐介は、エンジンパワー要求の高いセパンでの7位入賞は「感動的な結果」と語り、喜びを露わにした。また、マクラーレンのチーム代表であるエリック・ブーリエは、MCL32に適しているとはいい難いサーキットであるだけに「誇りに思う」と述べた。

マクラーレン・ホンダ:マレーシアGP決勝後コメント

長谷川 祐介ホンダF1プロジェクト総責任者

シンガポールに引き続き、マレーシアGPでまたも良い結果を得ることが出来ました。ストフェルはシンガポールでの勢いそのままにポイントを獲得してくれました。セパンはエンジンパワー重視の厳しいサーキットですので、今日の結果は本当に喜ばしいものです。

決勝では、マシンとパワーユニットの両方の進歩を証明できたと思っています。ストフェルは最高のスタートを決めて、一貫したペースを発揮しながら、迫りくるライバル勢とのギャップをキープし、チェッカーを受けるまで7番手を守り続けました。彼は週末を通して実に見事な走りをみせてくれました。

フェルナンドに関して言えば、何回もオーバーテイクを決め良いバトルを演じていたものの、入賞圏内にはあと一歩およばず残念な結果となりました。とは言え、苦しいレースを予想していたこのサーキットで、着実にポイントを獲得できた事は、マクラーレン・ホンダが大きな改善を示しているという事です。

高温多湿のコンディションながらも、週末を通して信頼性を確保できた事も素晴らしかったです。これより、母国レースとなる鈴鹿サーキットに向かいます。この勢いを維持し、ファンの皆様に最高のレースをお見せできればと思っています。

エリック・ブーリエレーシングディレクター

2戦連続して7位を獲得したストフェルに、賞賛を贈りたいと思います。結果を得るために重ねてきた努力が、実を結んだのです。スタート前の時点では、グリッド後方の速いマシンに追い抜かれる事を懸念していましたので、簡単なレースになることはないと覚悟していました。それだけに、自分たちのマシンパッケージにマッチしているとはいい難いこのサーキットで、このような結果を成し遂げた事に誇りを持っています。

良いスタートを切ったストフェルは、混乱に巻き込まれることなくレースをしてくれました。その一方で、フェルナンドは2コーナーを通過するタイミングで、前の方で発生したアクシデントを割けるべく不利な立場に追い込まれました。そのため、彼には何の責任もないもののポジションを落とす事になりました。

力強い走りをみせてはくれましたが、中段勢の争いは熾烈を極めており、チームとして彼の挽回をサポートできなかった事は残念です。とは言え、しっかり走り切り11位完走を果たしてくれました。


19回の歴史に幕を下ろしたマレーシアGPのレース詳細については、2017年F1マレーシアGP決勝結果とダイジェストを参照されたい。次戦F1日本GPは、10月6日(金)10時からのフリー走行で幕を開ける。

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