角田裕毅「相性が良いかも」モンツァとAT04、戦略失敗のオランダを経て好成績に期待
アルファタウリの2023年型「AT04」は高速の殿堂、モンツァ・サーキットと相性が良いかもしれないとして角田裕毅(アルファタウリ)は、戦略ミスにより入賞圏内から後退した前戦オランダを経て、チームの母国レースでの好成績に期待を示した。
専用のリアウイングを始めとして、チームはダウンフォースを極限まで削ったモンツァ仕様の特別なエアロパッケージを持ち込む。モンツァは角田裕毅が10位入賞を飾ったベルギーGPを上回るローダウンフォース・コースで、エンジンパワーがラップタイムに与える影響もF1随一。グランプリでの最高速度は通常、350km/hを超える。
週末に先立ち角田裕毅は「今のところ高速コーナーで上手く機能しているので、モンツァは僕らのクルマに合うかもしれません」と見通しを語った。
「実際にどれだけのパフォーマンスが発揮できるのかについては現時点では何とも言えませんが、サマーブレイク前に行われた同じローダウンフォースのスパではクルマのバランスがかなり良かったように思います」
「高速であることに加えて、シーズンの中で最も低いダウンフォース・パッケージを使うため、シケインでのブレーキング、特にハードなアプローチが求められるターン1への進入はトリッキーです。本当にエキサイティングなコースなので、モンツァは好きです」
「如何にして他車のスリップストリームを利用してアドバンテージを得るかが問われるため、予選は常に独特な展開になります」
「テクニカル的な面とは別に、今週末は僕らのチームにとってすごく重要なイベントです。特に今年は僕らの本拠地に最も近いイモラでのレースが中止を余儀なくされましたので」
「チームメンバー全員、特にイタリア人のメンバーはモンツァを楽しみにしていますし、良い成績を収められればと思っています」
ザントフォールト・サーキットで行われた先週末のオランダGPでは、入賞圏内を争いながらも最終15位と、自身とチームとの間で「レース前に合意」していた第3スティントの戦略に固執した結果、順位を落とした。
角田裕毅は「天候的にザントフォールトでの週末は僕らを含めた全てのチームにとって厳しい戦いとなり、パフォーマンス的には山あり谷ありでした」と振り返る。
「プラクティスとレースでは良い速さがあり、自分のペースには満足でしたが、日曜はソフトタイヤでステイアウトするという戦略的ギャンブルが報われず、最後のインターミディエイト・コンパウンドではグリップ不足に苦しみました」
「ストラテジー的に正しい判断を下せませんでしたが、気持ちを切り替えてホームグランプリに挑みたいと思います」
2022年大会はエンジン交換ペナルティにより7番手からスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が事実上の1ストップ戦略を以て、見事逆転のトップチェッカーを受けた。
74回目の開催を迎えるイタリアGPはスピードの殿堂、モンツァ・サーキットを舞台に、日本時間9月1日(金)20時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。