アルファタウリ、変更功奏で今季2回目のWトップ12も僅かにQ3届かず…敗因を説明するバレストリ
スクーデリア・アルファタウリは母国イタリアGPで行われた今季F1第15戦の予選で、5月のモナコGP以来となる2台揃ってのトップ12を確保した。
ダウンフォース・レベルの設定に課題を抱えた初日を経て、チームはAT04のセットアップを変更。土曜の最終プラクティスではリアム・ローソンが12番手、角田裕毅が13番手と上々のタイムを刻んだ。
この勢いは各ラウンドで装着可能なコンパウンドが制限された予選でも変わらなかった。
ハードタイヤの着用が義務付けられたQ1では角田裕毅が4番手、ローソンがチームメイトから0.26秒遅れの12番手で突破を果たした。ただ、Q3を懸けた争いは甘くなかった。
ミディアム指定のQ2では、角田裕毅がニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を1000分の8秒差で抑える10番手を記録。1セット目の計測を終えてQ3圏内につけたものの、最終ラップで0.013秒及ばず11番手に終わった。
ローソンも自己ベストを改善し、角田裕毅とのギャップを更に詰めて0.164秒差にまで迫るも12番手に終わった。とは言え、キャリア2度目の予選としては「12番手を掴み取った」とする方が適当だろう。
Q2敗退の主な要因について車両パフォーマンス部門のチーフエンジニアを務めるクラウディオ・バレストリは、ミディアムを履いたクルマの競争力が不十分であり、またQ2の最終アタックが2台共に不完全だったと説明した。
「クルマが思った以上にスライドし、幾つかのコーナーであまり競争力がなかったため、昨日のパフォーマンスは完全に満足できるものではなかった」
「そこで2日目に向けてセットアップに幾つかの変更を加えた。モンツァでは毎年そうだが、肝となるストレートで競争力を維持するための良い妥協点を見出す事が必要だ」
「今日のプログラムに関しては、FP3では異なるコンディションと燃料量に対するセットアップ変更の検証作業に取り組んだ」
「燃料を軽めに抑えた走行については、Q1とQ2で義務付けられているハードとミディアムのタイヤコンパウンドに注意を払い、これらの二つのセッションでの成功の可能性を最大限に高めることに焦点を当てた。このアプローチは成功した」
「一晩で行った変更は良い結果をもたらした。それが両ドライバーともに、トラフィック管理とトウが重要となる非常に厳しい争いを乗り越えQ2に進出できた理由だ」
「ミディアムタイヤ指定のQ2でも競争力を発揮したが、Q3に進むには十分でなかった」
「信じ難いほどの接戦となったことに加え、2台ともラストラップが完璧ではなかったため、最終的にはユーキが11番手、リアムが12番手でフィニッシュした」
「これからは明日のレースに焦点を当て、ポイントを狙っていきたい」
両ドライバーともに入賞は可能としているだけに、母国での入賞レースに期待したい。
2023年F1イタリアGP予選ではカルロス・サインツ(フェラーリ)がポールポジションを獲得。2番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)という結果となった。
決勝レースは日本時間9月3日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5793mのモンツァ・サーキットを53周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。