予選後のパルクフェルメでポールシッターのカルロス・サインツ(スクーデリア・フェラーリ)を祝福するマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2023年9月2日(土) F1イタリアGP(モンツァ・サーキット)
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ティフォシ歓喜!サインツが”鳥肌”の今季初ポール、角田裕毅は健闘11番手 / F1イタリアGP《予選》結果とダイジェスト

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2023年FIA-F1世界選手権15戦イタリアGP予選が9月2日に行われ、カルロス・サインツ(フェラーリ)がマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を0.013秒差で退けキャリア通算4回目、今季初のポールポジションを獲得した。角田裕毅(アルファタウリ)は11番手と健闘した。

フェラーリの母国、モンツァ・サーキットを舞台に行われたポール争いは、フェラーリ勢と、Q1及びQ2でトップ通過を果たしたフェルスタッペンによる三つ巴の闘いとなった。

最終Q3では、まずはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が暫定ポールに躍り出るも、その直後にフェルスタッペンがこれを0.054秒更新。ただ、サインツが両者を更に上回る1分20秒294を刻んだ。

歓喜するティフォシを前にサインツは「観衆を見て鳥肌が立った。信じられない。ドライバーとしてこれ以上の気分はない。明日はこのポジションを守り、全力を尽くすつもりだ」と喜んだ。

当初フェラーリの2人は、Q1で不必要に低速で走行した疑いがあるとしてセッション終了後に召喚される予定だったが、レースコントロールはサインツのポール獲得直後、これ以上の措置は取らないと発表した。

レースディレクターは2日目を前にトラフィック軽減に向けてルールを更新。インラップやアウトラップを含め、セーフティーカーライン間を1分41秒以内で走行しない場合に調査を行う方針を示していた。

トップ3からコンマ4秒弱遅れの4番手はジョージ・ラッセル。最終プラクティスでのオイル漏れを経て、予選前にホンダ製パワーユニットの交換を強いられたセルジオ・ペレス(レッドブル)を5番手に抑えた。メルセデスのチームメイト、ルイス・ハミルトンは8番手に留まった。

2番手でQ1通過を果たしたアレックス・アルボン(ウィリアムズ)は6番手につけた。チームメイトのローガン・サージェントもQ1では印象的な速さを見せたものの、15番手でQ2敗退を喫した。

マクラーレンはオスカー・ピアストリが7番手、ランド・ノリスが9番手とダブルQ3進出を果たした。コンマ5秒遅れでフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が10番手に続いた。

モンツァ・サーキットで予選Q1を争うリアム・ローソン(アルファタウリ)、2023年9月2日F1イタリアGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

モンツァ・サーキットで予選Q1を争うリアム・ローソン(アルファタウリ)、2023年9月2日F1イタリアGP

フェラーリと同じく母国凱旋のアルファタウリも健闘した。

角田裕毅は4番手でQ1突破を果たすと、Q2でも好パフォーマンスを発揮。ただ、10番手通過を果たしたノリスに1000分の13秒及ばず、11番手でクルマを降りた。

キャリア2戦目のリアム・ローソンも新人離れした走りを見せ、角田裕毅に対してコンマ1秒に迫る堂々の12番手を刻んだ。

公式タイヤサプライヤーのピレリはハード(白色)にC3、ミディアム(黄色)にC4、ソフト(赤色)にC5という最も柔らかいレンジのコンパウンドを持ち込んだ。今季2回目の代替タイヤ配分方式(ATA)が採用され、Q1はハード、Q2はミディアム、Q3はハードに装着タイヤが限定された。

予選Q1:アルピーヌがW敗退

Q1は気温28℃、路面41℃のドライコンディションでスタート。ペレスはFP3のオイルリークを経てパワーユニットを交換したが、既に開封済みの個体に載せ替えたため、グリッドペナルティを逃れた。

アルファタウリの2台は1回目の計測を終えて17-20番手とノックアウトゾーンに沈んだが、角田裕毅は最終アタックで4番手、ローソンは0.26秒落ちの12番手でQ1突破を果たした。

トップ通過はフェルスタッペン。1000分の88秒差でアルボンが2番手に続いた。ピアストリは最後のアタックでノックアウトゾーンから脱出して11番手に浮上した。

ルノーエンジンは非力と自ら認めるアルピーヌは、ピエール・ガスリーが17番手、エステバン・オコンが18番手とダブルQ1敗退を喫した。モンツァはパワーセンシティビティが高く、エンジンパワーがラップタイムに与える影響が大きい。

アロンソがQ3に進んだ一方、アストンマーチンの僚友ランス・ストロールは20番手最下位に終わった。

予選Q2:角田裕毅、死守できず

5台が脱落し、残る15台のマシンが挑んだQ2では、1回目の計測を終えてフェラーリが1-3に立った。

角田裕毅はニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を1000分の8秒差で抑える10番手をマーク。1回目の計測を終えてQ3圏内につけたものの、これを守り切る事はできなかった。

最後の計測ラップに向けてメルセデス勢が先陣を切ってガレージを出ると、その直後に全車、一斉にピットレーンになだれ込み、大行列が発生した。


2023年F1イタリアGP決勝レースは日本時間9月3日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5793mのモンツァ・サーキットを53周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第15戦イタリアGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:21.965 1:20.991 1:20.294 20
2 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:21.573 1:20.937 1:20.307 21
3 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:21.788 1:20.977 1:20.361 21
4 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:22.148 1:21.382 1:20.671 21
5 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:21.911 1:21.240 1:20.688 21
6 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:21.661 1:21.272 1:20.760 21
7 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:22.106 1:21.527 1:20.785 24
8 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:21.977 1:21.369 1:20.820 21
9 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:21.995 1:21.581 1:20.979 23
10 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:22.043 1:21.543 1:21.417 19
11 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 1:21.852 1:21.594 15
12 40 リアム・ローソン アルファタウリ・ホンダRBPT 1:22.112 1:21.758 15
13 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:22.343 1:21.776 16
14 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:22.249 1:21.940 14
15 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:21.930 1:21.944 15
16 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:22.390 8
17 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:22.545 7
18 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:22.548 8
19 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:22.592 8
20 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:22.860 9

コンディション

天気晴れ
気温28℃
路面温度41℃

セッション概要

グランプリ名 F1イタリアGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 モンツァ・サーキット
設立 1922年
全長 5793m
コーナー数 11
周回方向 時計回り

F1イタリアGP特集