2018 インディカー・シリーズ第12戦トロント予選を走る佐藤琢磨
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インディカー 第12戦トロント:スコット・ディクソンが今季3勝目!佐藤琢磨は2戦連続の表彰台狙うもクラッシュ

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インディカー・シリーズ第12戦トロントの決勝レースが現地7月15日日曜に行われ、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)がデトロイトレース1、テキサスに続き今季3勝目、通算44勝目を上げた。ランキング2位、ポールポジションのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が9位に終わった事でポイント差を62とし、選手権でのリードを広げた。

2位はシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)、3位には地元カナダのロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)が続いた。レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は予選7番手から表彰台を狙ったものの、単独クラッシュによりリタイヤに終わった。

カナダ最大の都市トロントに仮設されたエキジビジョンプレイス特設コースは、オンタリオ湖沿いの催し物会場と公園を利用した1周2.87kmのストリートコース。市街地コースならではのバンピーさとグリップの低さが例年波乱を巻き起こす事で知られる。日曜のトロントは晴天に恵まれ、レースはドライコンディションとなった。

トロントで優勝したスコット・ディクソン
優勝したスコット・ディクソン

バンプが酷かった1コーナーが改修された事で、アクシデントの少ないレースが期待されたものの、多重クラッシュを含む計3度のフルコースイエローが発動された。

琢磨はレース開始早々に、パジェノーとアレキサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポーツ)をオーバーテイクし5番手にポジションアップ。1回目のピットストップでブラックタイヤに履き替え、前走のマシンのトラブルの利を得るなどして一時は3番手を走行していた。

28周目、ライアン・ハンター=レイとロッシのクラッシュにより1回目のフルコースイエローが発生。33周目にリスタートするも、直後にロッシやハンター=レイら複数台が絡むクラッシュが発生し、再びフルコースイエローとなった。

2度目のリスタートの際、トップを走っていたニューガーデンが壁と接触。そのあおりを受ける形で琢磨はウィッケンズとパジェノーに前を許し4番手に後退、このタイミングでディクソンがラップリーダーに躍り出た。レースを終えた琢磨は、このポジションダウンはチームとのミスコミュニケーションが一因であったと明かした。

67周目、5番手を走行しながら前走のマルコ・アンドレッティを猛追していた琢磨であったが、コースライン外のタイヤマーブルに乗り上げアウト側のバリアに接触。表彰台の可能性もあっただけに無念のリタイヤとなった。

「ストレスのたまるレースになってしまいました」と琢磨。「ポジション的にもペース的にも悪くなかったのですが…今日は表彰台を狙えただけに残念です」肩を落とすというよりも、憤りに近い感情をあらわにした。

インディカー第12戦トロント決勝順位結果

Pos. Start Driver Team
1 2 スコット・ディクソン Chip Ganassi
2 3 シモン・パジェノー Team Penske
3 10 ロバート・ウィッケンズ Schmidt Peterson
4 9 ジェームズ・ヒンチクリフ Schmidt Peterson
5 20 チャーリー・キンボール Carlin
6 15 トニー・カナーン AJ Foyt
7 22 ザック・ビーチ Andretti
8 5 アレキサンダー・ロッシ Andretti
9 1 ジョセフ・ニューガーデン Team Penske
10 14 マルコ・アンドレッティ Andretti
11 8 ジョーダン・キング Ed Carpenter
12 21 エド・ジョーンズ Chip Ganassi
13 11 コナー・デイリー Harding Racing
14 23 ザカリー・クラマン・デ・メロ Dale Coyne
15 12 マテウス・レイスト AJ Foyt
16 6 ライアン・ハンター=レイ Andretti
17 19 レネ・バインダー Juncos Racing
18 4 ウィル・パワー Team Penske
19 17 セバスチャン・ブルデー Dale Coyne
20 16 スペンサー・ピゴット Ed Carpenter
21 13 グラハム・レイホール Rahal
22 7 佐藤琢磨 Rahal
23 18 マックス・チルトン Carlin