ピットウォールからセッションを見守るホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクター、2020年F1シュタイアーマルクGPにて
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ホンダF1、昨季PPのハンガロリンクへ「相性は悪くない」と田辺TD

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田辺豊治テクニカル・ディレクターが明日7月17日金曜に初日を迎える2020年FIA-F1世界選手権第3戦ハンガリーGPに先立って抱負を語った。ホンダはハンガリーで過去6勝を挙げており、2006年にはジェンソン・バトンのキャリア初優勝をともに祝っている。

昨年のレースではレッドブルのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得し、最終盤までラップをリードしていたものの、タイヤの摩耗が酷く、残り4周でハミルトンに交わされ2位表彰台に終わった。ホンダ勢としてはピエール・ガスリーが6位、アレックス・アルボンが10位フィニッシュを果たして3台が入賞した。

昨季PPのハンガロリンクへ「相性は悪くない」

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

オーストリアでの2連戦を終え、チームはハンガリーのブダペストに到着しました。このような3週連続のレース開催は2018年シーズン以来、F1としては史上2度目になります。

今回オーストリアからハンガリーへの移動あたり、HondaのメンバーはF1のルールに従ってそれぞれが担当するチームと一緒に行動し、陸路で国境を越えました。オーストリアの美しい山々に広がる牧歌的風景からハンガリーの広大な畑が連なる景色への移り変わりを楽しみながらの、しばし息抜きとなった4時間ほどのドライブでした。

ただし、ハンガリーではホテルとサーキット間の移動と出国時の空港への移動のみが許され、それ以外はホテルからの外出が禁止されています。これまで同様、多くの制限の中でレース対応を行います。

レース会場となる伝統のハンガロリンクは、多くのコーナーを持ち平均車速が低いという点で、前戦までのレッドブル・リンクとは異なる特徴を持っています。モナコGPほどではないですが、オーバーテイクが比較的難しいため、予選でのパフォーマンスが重要になります。また、週末は気温が高めの予報が出ているので、冷却面を考慮した車体とパワーユニット(PU)の運用にもフォーカスしていきます。

このサーキットでは昨年フェルスタッペン選手がポールポジションを獲得しており、相性は悪くないと考えています。前2戦のオーストリアではトップランナーに対して苦しい戦いとなりました。PU、および車体パッケージ全体として最大限のパフォーマ ンスを引き出し戦うべく、準備を進めています。


ハンガリーGPの舞台となるのは、1周4381m、全16コーナーを持ち、「壁のないモナコ」と称されるほどオーバーテイクが難しいハンガロリンク。ドライコンディションとなった昨年のグランプリでは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝。2位にフェルスタッペン、3位にセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)という結果だった。

F1ハンガリーGPは、日本時間7月17日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。

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