サングラスをかけたブレンドン・ハートレー、2018年F1バーレーンGPにて
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風に弱いSTR13…ハートレー、ポール・リカール特有の強風を警戒

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トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーは、6月22日金曜から始まる第8戦F1フランスGPにおいては、強風への対処がパフォーマンスの大きな鍵を握る事になると考えている。ハートレーはWEC世界耐久選手権時代に幾度となくポール・リカール・サーキットを走行、豊富な経験を持っている。

ポール・リカールのバックストレートは「ミストラル・ストレート」と呼ばれているが、”ミストラル”はフランス語で「フランス南東部に吹く強い北風の事」を意味する。現代のF1マシンは複雑なエアロダイナミクスの上に成り立っており、突発的な気流の変化に対して極めて弱い。第3戦中国GPで明らかとなったように、今季トロロッソ・ホンダSTR13は特にその傾向が強いため、風の影響が顕著に現れる可能性がある。

フランスGP開催を直前に控え、ハートレーが発表したコメントを以下に紹介する。

F1フランスGPに向けて

ブレンドン・ハートレー

ポール・リカールの事はよく知ってるよ。F1マシンで走った事はないけど、WEC世界耐久選手権の時にLMP1マシンで何度もテストをしたコースだし、LMP2にいた2013年には優勝してるしね。このサーキットは耐久テストで良く使われるんだ。僕は夜間の走行がかなり得意なんだけど…、F1では関係ないね!

路面が再舗装されてるって話だから、どうなる事やら楽しみだね。ここのトラックはタイヤライフに与える影響がかなり独特なんだよ。以前は左フロントタイヤの摩耗が相当酷かったんだけど、路面が変わった事で何か変化がかもしれないね。

走っていて楽しいトラックだよ。今は前と違ってバックストレートにシケインがあるから幾らか遅くはなってると思うけど、そうは言ってもかなり速いコースなんだ。スポーツカーとF1での歴史が深い最高のサーキットだから、本当に楽しみだよ。

僕はモナコに住んでるからポール・リカールまではそんなに遠くないし、あそこは世界中で見ても本当に美しい場所だよ。走る上で素晴らしいレーストラックだと思うし、良いレースになると思う。

ポール・リカールのロングストレートは”ミストラル・ウインド”って呼ばれてるんだけど、それはここに吹く風がかなり強いからなんだ。F1マシンは風に敏感だから、これが週末の大きな鍵になるかもしれないね。


フランスGPの舞台となるのは、マルセイユ近郊のポール・リカール・サーキット。同コースで最後にF1が開催されたのは1990年。今年28年ぶりにカレンダーに復活した。2000年代にはテスト専用コースとしてリニューアル。F1から市販車まで、幅広い車がここでテストを行った。競技用サーキットに復帰したのは2009年。観客席などが新設された。

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