フェラーリとミッションウィノウのロゴが掲載されたレースウェアcopyright Ferrari S.p.A.

跳馬「Mission Winnow」を断念、エントリー名を「スクーデリア・フェラーリ」に差し戻し

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フェラーリは2019年のF1世界選手権に「スクーデリア・フェラーリ・ミッション・ウィノウ」の名で参戦する事を明らかにしていたものの、我々は改定された最新版のFIA公式エントリーリストから「Mission Winnow」の名称が削除されている事を確認した。

フェラーリは昨年のF1日本GPより、長年のスポンサーであるフィリップモリス・インターナショナル(PMI)が推し進める「Mission Winnow」プロジェクトのサポートを開始。今季「SF90」のリアウイングやエンジンカバー、そしてチームウェアには、同プロジェクトのロゴが大きく掲載されていた。

カタロニア・サーキットを周回するスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル、F1バルセロナ合同テストにて

表向きには同社のタバコブランド及び喫煙行為とは無関係を装っているものの、同プロジェクトのロゴは以前長らくF1で使用されていたマルボロを連想させる「バーコード調デザイン」を想起させる文様となっており、タバコ関連の広告が禁止されるF1において、その規制を掻い潜るための隠れ蓑である事は誰の目にも明白であった。

欧州連合と世界保健機構(WHO)は加盟国に対してタバコ広告の禁止を定めており、この世界的な流れに沿う形でF1も段階的に宣伝を規制。フェラーリは2007年を以て、マールボロのロゴを掲げる事を中止した。だがPMIはスポンサーを継続し、マルボロのロゴを掲載する代わりに、白と赤のストライプで構成されたバーコード柄をマシンに掲載。サブリミナル効果を狙った巧妙なトリックだとして批判を受けた。

問題が深刻化する前にこの試みは終焉を迎えたものの、電子タバコによって市場の回復を目指すタバコメーカーは新たなグレーゾーンを発見。タバコとは無関係のプロジェクトを立ち上げ、これを媒介にする形でF1でのプロモーションを実現させようとした。

ところが「Mission Winnow」の適法性に疑問を持ったオーストラリア政府が調査に着手。プロジェクトの合法性について、同国の保健省及び、開幕戦の舞台アルバート・パーク・サーキットを管轄するビクトリア州の社会保健福祉省が行動を開始した。

現時点ではフェラーリからの発表はなく、車体やチームキットに掲載されているロゴが削除されるのか、また、同プロジェクトのプロモーションそのものを中止するのかは現時点では明らかとなっていない。

マクラーレン・レーシングもまたフェラーリと同じ様にタバコメーカーとの契約を締結。「A Better Tomorrow」と呼ばれる”プロジェクト”を立ち上げたブリティッシュ・アメリカン・タバコ社を新たなスポンサーに向け入れ、今季マシンMCL34でブランディングを行っている。