2018年FIA F2選手権第10戦で日本人初優勝を果たした牧野任祐

F2第10戦イタリア:牧野任祐がレース1で日本人ドライバーとして初優勝「言葉が出ない!信じられない」

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FIA F2選手権の第10戦レース1がイタリア・モンツァで9月1日に行われ、ロシアンタイムの牧野任祐が14番グリッドから表彰台の頂点に上った。牧野は今季初の表彰台をF2初優勝で飾り、F2選手権レース1で初めての日本人ウイナーとなった。

2位はチームメイトのアルテム・マルケロフ。ロシアンタイムが1-2フィニッシュを果たした。3位表彰台に滑り込んだのはダムスのアレクサンダー・アルボン。ARTグランプリのジョージ・ラッセルが4位という結果であった。

14番手グリッドの牧野は好スタートを決め、ターン1までに大きくポジションアップ。1周目に8番手にまでジャンプアップしてみせた。多くがスーパーソフトタイヤでのスタートを選択した中、牧野はミディアムでスタート。第一スティントを引っ張る作戦に出た。

スーパーソフトの摩耗は予想以上で、3周を終えた時点で上位陣はタイヤに苦しみ始めた。ハイペースで走行する牧野は、4周目に一気に5台を抜き去り3番手に浮上。6周目にスーパーソフト勢が立て続けにピットインしたところでトップに立った。

同じミディアムスタートは3台であったが、牧野は同じ戦略の後続を15秒以上も引き離し周回を重ねた。トップに立った牧野はその後も後続との差をキープ。ピットインを終えた後続マシンの接近を許さず、トップ独走のまま残り3周となった28周目にピットイン、2番手に2秒差をつけてラップリーダのままコースに戻った。結局牧野はそのまま逃げきり、トップチェッカーで初優勝。「見たか!!!」と絶叫しウイニングランを走った。

「正直言って言葉が見つかりません」レース後のトップ3会見に出席した牧野は、その喜びを次のように語った。

「14番グリッドという難しいポジションでしたが、かなり良いスタートが切れました。ライバルはみんなオプションタイヤに手こずっていましたが、僕のタイヤはかなり上手く機能してくれました。確か3周目か4周目だったと思いますが、アルテム(チームメイトのアルテム・マルケロフ)をオーバーテイクして、その後はただペースをコントロールし続けました」

「マシンの感触は本当によく、チームは素晴らしい仕事をしてくれたと思います。本当に信じられません!明日のレース2も楽しみです。また今日みたいに良いスタートを決めて、全力でプッシュしたいと思います!」

もうひとりの日本人ドライバー、アーデンの福住仁嶺は13番手からレースをスタート。1周目にポジションを落とすとペースの上がらない展開となり、7周目にピットインした後は17番手を走行。最終的に15番手でフィニッシュした。

レースを終えた福住は自身のTwitterを更新「この状況、辛いね」とツイート。ここ数戦に渡って牧野は度重なるマシントラブルに悩まされており、予選ではステアリング不調に見舞われていた。

F2選手権 第10戦イタリア・レース2は9月2日(日)現地午前10時55分、日本時間午後5時55分にスタートする。

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