2022年11月12日にインテルラゴス・サーキットで行われたF1サンパウロGPスプリントの1周目の様子
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

F1、2023年のスプリント開催地を発表…新たに4箇所がデビュー

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FIA-F1世界選手権は12月7日(水)、2023年シーズン中に計6回を計画するF1スプリントの開催地を発表した。新たに4箇所がデビューする。

以下のように来季はアゼルバイジャンGP(バクー市街地コース)、オーストリアGP(レッドブル・リンク)、ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)、カタールGP(ロサイル)、アメリカGP(サーキット・オブ・ザ・アメリカズ)、そしてサンパウロGP(インテルラゴス)で開催される。

2023年F1スプリント開催地
グランプリ サーキット 日付
アゼルバイジャンGP バクー市街地コース 4月28-30日
オーストリアGP レッドブル・リンク 6月30-7月2日
ベルギーGP スパ・フランコルシャン 7月28-30日
カタールGP ロサイル・サーキット 10月6-8日
アメリカGP COTA 10月20-22日
サンパウロGP インテルラゴス・サーキット 11月3-5日

F1スプリントは2021年に初導入された。初日に予選を実施。これにより2日目に行われる100kmの短距離レース=F1スプリントのグリッドを決める。3日目のメインレースのスタート順はF1スプリントのリザルトに準ずる。

過去にスプリントを開催したのはインテルラゴス、レッドブル・リンク、シルバーストン、モンツァ、イモラの5箇所。バクー、スパ、ロサイル、COTAが新たにデビューする。

選定に際してはオーバーテイクの機会や接近戦、高速セクションの有無など、スプリントの魅力を最大限に活かせるかどうかが考慮された。

一部のファンからは冷ややかな目で見られているものの、F1プレジデント兼CEOを務めるステファノ・ドメニカリは、スプリント導入以降「非常に好意的な反応」が得られているとして、3箇所から6箇所への開催地倍増を正当化した。

F1は2023年のスプリントでDRSの使用制限を緩和する方針を打ち出している。11月のアブダビGPの週末に行われたF1コミッションでは、スタート及びセーフティーカーからの再開時にDRSの使用許可を1周早める案が承認された。

リアウイングの角度を変更して空力抵抗を低減し、オーバーテイクの促進を目指すDRSは、クラッシュなどの事故を防止する観点からスタートまたは再スタート後の最初の2周は使用できないルールとなっている。

これを2周目から使用できるようにした場合にどの程度のレース性向上が期待できるのかについて、まずは2023年のスプリントを使って実験・評価を行い、その上で2024年にはスプリントだけでなく決勝を含めた全てのレースでの採用を目指していくという。

更に、来年のスプリントではレース中の事故に対する損害賠償制度が簡素化され、1イベント毎、1チームあたりの上限額が従来の15万ドルから30万ドルへと引き上げられ、細々とした補償条項は一掃される。

加えて、パルクフェルメに関するルールの簡素化も検討されている。初日に予選が行われる事から、スプリント採用の週末はパルクフェルメの監視体制を増強しなければならず、運用上の課題が発生している。

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