ペレスとオコンの接触事故で赤旗混乱…角田裕毅は電気系問題で最下位 / F1エミリア・ロマーニャGP《FP1》結果とダイジェスト
シーズン2戦目となる2021年F1世界選手権エミリア・ロマーニャGPが、4月16日にアウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ、通称イモラ・サーキットで開幕を迎えた。
エディンバラ公爵フィリップ殿下の葬儀開催に伴い、直前になって週末のスケジュールが変更となり、当初の予定から30分前倒しで日本時間18時から1回目のフリー走行が行われた。
グランプリ一発目のセッションを制したのはバルテリ・ボッタス。1000分の41秒差でルイス・ハミルトンを2番手に抑え、メルセデスが1-2発進を切った。
3番手に続いたのはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。最速ボッタスから1000分の58秒落ちという僅差であったが、2度の赤旗が出るなど、FP1のタイムシートは各チームの競争力を物語っているとは言い難い。
金曜午前の現地イモラは晴天に恵まれるも、ハミルトンがタイヤウォーマーをまとったコミカルな写真を投稿するなど非常に肌寒く、セッションは気温11℃、路面温度22℃のドライコンディションでスタート。グリーンフラッグ直後には、ニキータ・マゼピン(ハース)と角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)が相次いでグラベルに飛び出る場面があった。
無線や映像など、インフラ面に技術的な問題が発生した事で、タイミングモニターや、GPS、TVフィード、チーム無線などが使えない状況が続き、これらに依存するチームは勿論、視聴者にとってもトリッキーなセッションとなった。
Mans is freezing out here pic.twitter.com/JyrGbR85CW
— Lewis Hamilton (@LewisHamilton) April 16, 2021
ソフトタイヤに履き替えてのクイックラップの時間帯に突入しようかという30分が経過したところでは、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)とエステバン・オコン(アルピーヌ)がビルヌーブ・シケインでマシンを停め、セッションは赤旗中断となった。
RB16Bの左リアホイールリムはひん曲がりタイヤは破裂。レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、低速走行中のオコンとアタック中のペレスとの間で接触があったようだと説明した。
RED FLAG 🔴
The session is halted as Sergio Perez has a problem with his rear left wheel – and Esteban Ocon suffers collateral damage 👀
Both are out of their cars and their FP1 is over #ImolaGP 🇮🇹 #F1 pic.twitter.com/aZKrVqdAGm
— Formula 1 (@F1) April 16, 2021
両者は共にクルマを降り、セッションは残り12分というタイミングで再開された。今シーズンのプラクティスセッションはいずれも僅か60分間のみ。その25%を赤旗で失うのはチームにとってかなり痛手だ。
時計の針が進み出すと、各車柔らかめのコンパウンドを履いてタイムを計測。タイムシートが大きく動き、計測を終えた者とそうでない者とでタイムに相違が生まれる状況となった。
それはニコラス・ラティフィが9番手、ジョージ・ラッセルが11番手と、如何にFW43Bのパフォーマンスが期待されるイモラとは言え、不相応感があるウィリアムズ勢のポジションからも伺える。
なおマゼピンは、チェッカーフラッグ後にも再びVF-21のコントロールを失いスピンを喫し、ピットレーン出口のバリアに衝突。2度目の赤旗の原因となった。
今季型マシン「AT02」のシェイクダウンの地にイモラを選んだアルファタウリ・ホンダ勢は好調で、序盤にトップに立っていたピエール・ガスリーが最終5番手に付けた。
だたし角田裕毅はフランツ・トスト代表曰く、電気系統のトラブルを抱えたとの事でガレージ内で多くの時間を過ごし、周回数は最多26周を刻んだ6番手カルロス・サインツ(フェラーリ)の半分以下の11周、総合20番手最下位でヘルメットを脱いだ。
チームは午後のFP2に向け、第2戦目にして早くも角田裕毅のマシンのCE(コントロール・エレクトロニクス)及びES(バッテリー)を交換した。
アルファタウリ同様に、今回が今季最初のホームレースとなるスクーデリア・フェラーリはサインツに加えてシャルル・ルクレールが4番手と上位を占め、バーレーンからの勢いを維持する様子を見せた。
インディ500の再参戦の可能性が疑わしい2005年のイモラウィナーであるフェルナンド・アロンソは、アルピーヌA521に大型のエアロレイクを取り付け空力データの収集に励み、ランス・ストロール(アストンマーチン)を抑えて7番手タイムをマークした。
2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャグランプリ2回目のフリー走行は、日本時間4月16日(金)22時から1時間の日程で開催される。
2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGPフリー走行1(FP1)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:16.564 | 23 | |
2 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:16.605 | +0.041 | 25 |
3 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:16.622 | +0.058 | 21 |
4 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:16.796 | +0.232 | 13 |
5 | 10 | ガスリー | アルファタウリ | 1:16.888 | +0.324 | 21 |
6 | 55 | サインツ | フェラーリ | 1:16.888 | +0.324 | 26 |
7 | 14 | アロンソ | アルピーヌ | 1:17.457 | +0.893 | 23 |
8 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 1:17.489 | +0.925 | 19 |
9 | 6 | ラティフィ | ウィリアムズ | 1:17.739 | +1.175 | 24 |
10 | 3 | リカルド | マクラーレン | 1:17.769 | +1.205 | 23 |
11 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 1:17.866 | +1.302 | 25 |
12 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 1:17.883 | +1.319 | 16 |
13 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:17.935 | +1.371 | 16 |
14 | 5 | ベッテル | アストンマーチン | 1:17.984 | +1.420 | 23 |
15 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:18.058 | +1.494 | 24 |
16 | 11 | ペレス | レッドブル | 1:18.228 | +1.664 | 15 |
17 | 31 | オコン | アルピーヌ | 1:18.360 | +1.796 | 20 |
18 | 9 | マゼピン | ハース | 1:18.823 | +2.259 | 22 |
19 | 47 | シューマッハ | ハース | 1:19.480 | +2.916 | 18 |
20 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 1:19.781 | +3.217 | 11 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 11℃ |
路面温度 | 22℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1エミリア・ロマーニャGP |
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セッション種別 | フリー走行1 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | イモラ・サーキット |
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設立 | 1953年 |
全長 | 4909m |
コーナー数 | 21 |
周回方向 | 反時計回り |