追い抜き僅か一桁に留まったイモラ、DRSゾーンを拡張…オーバーテイク促進なるか?
F1と国際自動車連盟(FIA)は2021年第2戦エミリア・ロマーニャGPの舞台、イモラ・サーキットのホームストレートに設置されたDRSゾーンを60m拡張した。
DRS(Drag Reduction System)は走行中にリアウイングの角度を意図的に変更することで空気抵抗を減らし、トップスピードの向上をめざすアクティブ・エアロデバイスの事。事実上のオーバーテイクシステムだ。
昨年14年ぶりの復活を遂げたアウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリでのレースは手に汗握る熱戦となった一方、DRSを使わない通常のオーバーテイクは1回、DRSを使ったものは3回と、コース上での追い抜きは僅か4回に留まった。
近代的なサーキットとは異なりコース幅が狭い事などから、イモラはオーバーテイクが困難なトラックとして知られる。イモラより追い抜きが難しいのはモナコとシンガポール位のものだろう。
ただ、今年は幾らかホイール・トゥ・ホイールのバトルが増えるかもしれない。
DRSゾーンの数自体は昨年と同じ1箇所だが、DRS開始地点が従来よりも60m手前のフィニッシュライン上に設けられ、稼働できる距離が拡大された。また、使用の可否が決まる検知ポイントもターン18の40m奥の地点からターン17の20m手前へと変更された。検知ポイントで前走車とのギャップが1秒以内の場合、ゾーンでのDRSの使用が可能となる。
昨年のグランプリのDRSは以下の通り。
なお14日(水)にはピット入口の路面の再舗装が行われた。週末は雨の予報も出ており、これが週末にどのような影響を及ぼすのか注目されるところだ。
F1エミリア・ロマーニャGPは日本時間4月16日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。