RB、角田裕毅の”幾つかの瞬間”を悔やむも「入賞に値する」と評価、”当然”の来季続投決定で次戦以降の活躍に期待
「本当に愚かなミス」により、チェッカーフラッグまで残り5周という最終盤に9番手から14番手に転落した角田裕毅についてRBの首脳陣は、ポイントを逃した事に対する悔しさを認めつつも、週末全体を通したパフォーマンスは「入賞に値する」と評価した。
70周のレースの66周目、角田裕毅はターン9でコース外に飛び出し、濡れた芝生の上で痛恨のスピンを喫した。この間に多くの後続車両に追い抜かれ、無念の14位でフィニッシュ。無線を通してチームに謝罪した。
車両パフォーマンス部門を率いるギヨーム・デゾトゥーは角田裕毅のレースを「波乱万丈」と表現。レース終盤に「幾つかの瞬間」があったと指摘し、ポイント圏外に終わる「厳しいレース」になったとした。
その一方で、予選以降、2台揃って苦境を覆したこともあり、またダニエル・リカルドが「一貫性のある走り」で8位フィニッシュを飾ったため、「全体として言えばチームにとってポジティブな週末になった」とした上で、角田裕毅のレースを次のように総括した。
「インターミディエイトタイヤの状態が良かったため、セーフティーカーが導入された際に彼をステイアウトさせた。その結果、3つポジションを上げ、レース中盤にはアロンソのペースに合わせて7番手を走行していた」
「ただ残念ながら、終盤に向けて導入された2回目のセーフティーカー後にユーキは、幾つかの瞬間を経てポイント圏外でフィニッシュした」
チーム代表を務めるローラン・メキーズは、カナダGPは伝統的に「雨による困難がなかったとしてもシーズンで最もタフなレースの一つ」であるとして、リカルドがポイントを獲得した事は「素晴らしい成果」だとしつつも、角田裕毅のスピンがなければ更に多くのポイントを獲得できた可能性があったと指摘した。
その一方で「ユーキは厄介な金曜日を経て見事に立て直した」として、その活躍は「ポイントを獲得するに値する走り」だったと評価した。
また、予選に先立ち発表された残留発表に触れて、角田裕毅が2025年もチームに留まる事は「当然のこと」であるとした上で、「シーズンの早い段階でこの問題について考える必要がなくなったのは、彼にとってもチームにとっても本当に良いことだ」と付け加え、次戦以降の活躍に期待を寄せた。
2024年F1第9戦カナダGPでは、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季6勝目を上げた。2位はランド・ノリス(マクラーレン)、3位表彰台にはジョージ・ラッセル(メルセデス)が滑り込んだ。
カタロニア・サーキットを舞台とする次戦スペインGPは6月21日のフリー走行1で幕を開ける。