F1ブラジルGP
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F1ブラジルGP2016《決勝》結果とダイジェスト

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レーススタート前からグロージャンがウォールに突っ込みリタイヤ、スタートが10分遅れセーフティーカー先導スタートになるなど、久しぶりのフルウェットとなったブラジルGP決勝。5回のセーフティーカー、2度の赤旗中断と荒れに荒れたレースを制したのは、ポールスタートのルイス・ハミルトン、これにロズベルグ、フェルスタッペンと続いた。

ブラジルGP表彰台
©@MercedesAMGF1

決勝レースダイジェスト

レコノサンスラップで、7番手スタートのグロージャンが13コーナーの立ち上がりでふらつきウォールに突っ込みレース前にリタイヤする等かなりの降雨の中、セーフティカー先導で決勝はスタート。8周目にセーフティカー離脱も、11周目にベッテルがスピン、13周目にエリクソンがグロージャンと同じ最終コーナーでコントロールを失いクラッシュし再度セーフティカーが入る事態に。

レコノサンスラップでクラッシュするグロージャン
©@F1

前を走行するマシンが跳ね上げる水しぶきの中での走行を嫌ってか、中団のマシンは続々ピットインしインターミディエイトタイヤに履き替える。

ライコネンクラッシュで赤旗中断

20周目にセーフティーカーが再度離脱した直後のホームストレート、3位のキミ・ライコネンが時速300kmで走行中に単独でクラッシュ。幸いにもこのクラッシュで巻き込まれたマシンはなかったものの、あわや大惨事という事態に、チームメイトのベッテル「今までに何人がクラッシュしたと思ってるんだ!赤旗赤旗!」と激怒。その直後に赤旗中断。

ホームストレートでクラッシュするキミ・ライコネン
©@F1

最後の母国なのに。。。

全71周中21周目の赤旗再中断。ハーフポイントレースの可能性が浮上。キャリア最低ポジションからの最後の母国レーススタートとなったフェリペ・マッサは、セーフティーカー離脱直後のオーバーテイク禁止区間で前のマシンを抜いてしまい5秒ペナルティー。

二度目の赤旗中断時の順位と使用タイヤ
©@F1

そして2度めの赤旗中断

セーフティーカー先導で再スタート。徐々に雨脚が強まり、このままレースを続行できるのかが不透明な状況に。既に4台がリタイヤしている中、慎重な判断が求められるオフィシャルは29周目に再度赤旗を提示。再びレースが中断する事態にスタンド席のブラジリアンは一斉にブーイング。鈴鹿サーキットでは決して目にすることの出来ない光景。

二度目の赤旗中断で一斉にブーイングを浴びせるブラジリアン
©@SkySportsF1

流石のベテラン、フェリペ・マッサは熟睡しながら再開待機。

赤旗中断中に熟睡するベテラン、マッサ
©@WilliamsRacing

セーフティーカー先導で三度レースが再開。グロージャン、エリクソンに続きロズベルグが魔の13コーナーでスピンするも何とかコースにとどまり、39周目にはキミに引き続きフェルスタッペンが15コーナーでスピンし間一髪のところで壁から逃れる神業を披露。きわどいシーンが連続するもどのドライバーもギリギリのところで踏みとどまる。

ブラジル初レースの再現-マッサ涙のリタイヤ

こんなシーン誰もが見たくなかった48周目。キミがグリップを失った例の15コーナーで最後の母国レース走行中のマッサがクラッシュ。思い起こせば、マッサが初めてF1ブラジルGPに出場した時もリタイヤで終了。これも何かの定めなのだろうか。スタンドのファンが、昔のチームスタッフが、今のチームの仲間たちが、そして家族がその走りを称える実にエモーショナルな展開に。しかしレースはまだ続く。

まさかの最後の母国レースでクラッシュしたマッサ
©@F1

観客の声援に応えるマッサ。その目には涙。
©@F1

異次元の追い上げを見せたフェルスタッペン

マッサのクラッシュによりセーフティーカーが5度目の出動。強まる雨脚にインターミディエイトを履いていたレッドブル勢は大幅に順位が下がるのを承知でピットイン。ウェットタイヤに履き替える。2位を走行中だったフェルスタッペンの表彰台はここで終わったかと思いきや、怒涛の10台抜きを披露しドライバー・オブ・ザ・デイ。

チャンピオンシップは最終戦に持ち越し

ハミルトン1位、ロズベルグ2位に終わったことで、チャンピオンシップは最終アブダビGPに持ち越しとなった。ポイント差は12ポイント。ロズベルグ優位の状況に変わりはないが、ブラジルGPの勢いそのままにハミルトンが逆転勝利を狙うのは間違いない。

2016年F1第20戦ブラジルGP決勝リザルト

Pos No Driver Team Laps Time Pts
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 71 3:01:01.335 25
2 6 ニコ・ロズベルグ メルセデス 71 +11.455 18
3 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・タグホイヤー 71 +21.481 15
4 11 セルジオ・ペレス フォースインディア・メルセデス 71 +25.346 12
5 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 71 +26.334 10
6 55 カルロス・サインツ トロロッソ・フェラーリ 71 +29.160 8
7 27 ニコ・ヒュルケンベルグ フォースインディア・メルセデス 71 +29.827 6
8 3 ダニエル・リカルド レッドブル・タグホイヤー 71 +30.486 4
9 12 フェリペ・ナスル ザウバー・フェラーリ 71 +42.620 2
10 14 フェルナンド・アロンソ マクラーレン・ホンダ 71 +44.432 1
11 77 バルテリ・ボッタス ウィリアムズ・メルセデス 71 +45.292 0
12 31 エステバン・オコン マノー・メルセデス 71 +45.809 0
13 26 ダニール・クビアト トロロッソ・フェラーリ 71 +51.192 0
14 20 ケビン・マグヌッセン ルノー 71 +51.555 0
15 94 パスカル・ウェーレイン マノー・メルセデス 71 +60.498 0
16 22 ジェンソン・バトン マクラーレン・ホンダ 71 +81.994 0
NC 21 エステバン・グティエレス ハース・フェラーリ 60 DNF 0
NC 19 フェリペ・マッサ ウィリアムズ・メルセデス 46 DNF 0
NC 30 ジョリオン・パーマー ルノー 20 DNF 0
NC 7 キミ・ライコネン フェラーリ 19 DNF 0
NC 9 マーカス・エリクソン ザウバー・フェラーリ 11 DNF 0
NC 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 0 DNS 0

コンディション

天気大雨
気温18℃
路面温度21℃
周回数71

セッション概要

グランプリ名 F1ブラジルGP
レース種別 決勝
レース開始日時

サーキット

名称 インテルラゴス・サーキット
設立 1936年
全長 4309m
コーナー数 15
周回方向 反時計回り

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