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8月27日(日)に行われた2017年第12戦F1ベルギーGPを制したのは、メルセデスのルイス・ハミルトンとなった。ミハエル・シューマッハと並ぶ歴代1位のポールを獲得したハミルトンは、後ろから迫るランキング首位のセバスチャン・ベッテルを抑え、通算58回目の勝利を手にした。
2位となったのはフェラーリのベッテル、ミスなく安定的なペースを維持し表彰台に上がった。3位にはレッドブルのダニエル・リカルド、こちらもベッテル同様に危なげないドライビングを披露し、表彰台の最後に滑り込んだ。
リカルドのチームメイトであり、多くのオランダ人ファンの声援を受けたマックス・フェルスタッペンは、5番手を走行していた8周目にホームストレートで失速した。回復を試みたものの復活ならず、ケメルストレート脇にマシンを停めた。奇しくも、同じルノーエンジンを積むトロロッソのクビアトが、パワーユニットのトラブルによってFP3でマシンを降りたのと同じ場所であった。今季のフェルスタッペンのリタイヤ率は50%。
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4位はキミ・ライコネン、フェルスタッペンがマシンを止めた際のダブルイエローを無視したとして、重い10秒のストップアンドゴーが科せられポジションを大きく落としたもの、1台1台を確実に追い抜き、スタートポジションの4位まで見事挽回した。
ジョリオン・パーマー(ルノー)のグリッド降格によって、予選より一つ上の10番グリッドからスタートしたアロンソは、1周目に7番手までポジションを上げるも、立て続けにゴボウ抜きされ「恥だ!マジで恥ずかしい…」と無線で訴えた。
チームが無線で後続車とのタイム差を知らせると「ギャップなんて知ったこっちゃない!これはただのテストだろ!もうレースが終わるまで無線で話しかけないでくれ」と怒りを露わにし、27周目に「エンジンに問題がある」と語りガレージにマシンを入れリタイヤした。ホンダによれば、データ上に問題は発見されていないという。
最後尾スタートの同僚ストフェル・バンドーンは、レースの混乱をうまく乗り切り最終的に14位でチェッカーフラッグを受けた。マクラーレン・ホンダにとっては、事前の予想通り厳しい結果となった。
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フォースインディア勢は、オープニングラップにペレスがオコンを壁に押しやった。時速250km超でのアクションであったため、大クラッシュに繋がり兼ねない危険な走行であったが、幸いにもこの時はマシンを壊すことはなかった。だが、30周目にペレスが再びオコンを同じ場所で妨害、両者は接触しマシンパーツがコース上に散乱した。
このアクシデントによりセーフティーカーが出動、すべてのギャップは消滅し隊列が整えられた。破損状況の酷かったペレスは何とか走行を続けるも、終盤にマシンを降りる事になった。オコンは9位入賞を果たし2ポイントを得た。バクーに続く今回の同士討ちは、レース後に首脳陣を交えた非難の応酬に発展したが、スチュワードはこの件は不問とした。
アロンソ、ペレス、フェルスタッペン、ウェーレインの4台がチェッカーを見ることなくレースを終えた。舞台となったスパ・フランコルシャンは終始天気に恵まれ、気温23度、路面温度31度のドライコンディションが続いた。
2017年F1第12戦ベルギーGP決勝リザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | Pts |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 44 | 1:24:42.820 | 25 |
2 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 44 | +2.358 | 18 |
3 | 3 | リカルド | レッドブル | 44 | +10.791 | 15 |
4 | 7 | ライコネン | フェラーリ | 44 | +14.471 | 12 |
5 | 77 | ボッタス | メルセデス | 44 | +16.456 | 10 |
6 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 44 | +28.087 | 8 |
7 | 8 | グロージャン | ハース | 44 | +31.553 | 6 |
8 | 19 | マッサ | ウィリアムズ | 44 | +36.649 | 4 |
9 | 31 | オコン | フォースインディア | 44 | +38.154 | 2 |
10 | 55 | サインツ | トロロッソ | 44 | +39.447 | 1 |
11 | 18 | ストロール | ウィリアムズ | 44 | +48.999 | 0 |
12 | 26 | クビアト | トロロッソ | 44 | +49.940 | 0 |
13 | 30 | パーマー | ルノー | 44 | +53.239 | 0 |
14 | 2 | バンドーン | マクラーレン | 44 | +57.078 | 0 |
15 | 20 | マグヌッセン | ハース | 44 | +67.262 | 0 |
16 | 9 | エリクソン | ザウバー | 44 | +69.711 | 0 |
17 | 11 | ペレス | フォースインディア | 42 | DNF | 0 |
NC | 14 | アロンソ | マクラーレン | 25 | DNF | 0 |
NC | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 7 | DNF | 0 |
NC | 94 | ウェーレイン | ザウバー | 2 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 23℃ |
路面温度 | 31℃ |
周回数 | 44 |
セッション概要
グランプリ名 | F1ベルギーGP |
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レース種別 | 決勝 |
レース開始日時 |
サーキット
名称 | スパ・フランコルシャン |
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設立 | 1921年 |
全長 | 7004m |
コーナー数 | 19 |
周回方向 | 時計回り |