2023年F1バーレーンGP 決勝レポート:アロンソ、レッドブル勢と表彰台!フェラーリ悪夢のDNF…角田 健闘も一歩及ばず

F1バーレーンGPの表彰台に立つレッドブルのセルジオ・ペレスとマックス・フェルスタッペン、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年3月5日Courtesy Of Red Bull Content Pool

2023シーズンの初戦、FIA-F1世界選手権第1戦バーレーンGPの決勝レースが3月5日に行われ、昨季王者のマックス・フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインを果たし、3度目のタイトル獲得に向けて最高のスタートを切った。

決勝は日本時間5日(日)24時にブラックアウトを迎え、1周5412mのコースを57周する事で争われた。現地サクヒールは晴れ、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温28℃、路面32℃のドライコンディションで開始された。

レッドブル、連覇に向け1-2

Courtesy Of Red Bull Content Pool

トップチェッカーのマックス・フェルスタッペンを出迎えるレッドブル・レーシングのメンバー、2023年3月5日F1バーレーンGP決勝レース

前日の予選で最速を刻んだフェルスタッペンは、シフトダウンの際にリアがロックする問題に見舞われるも、57周を通して一度たりともライバルを寄せ付けず、支配的なパフォーマンスを発揮。後続に11.987秒の大差をつけてバーレーンでの自身初となるトップチェッカーを受けた。

最前列2番グリッドのセルジオ・ペレスはスタートで出遅れ、一度は3番手に後退したものの、コース上で自ら取り戻し、Wタイトル2連覇を目指すレッドブルが初戦を1-2で締め括った。RB19は週末を通してフィールドを支配した。

アロンソ、メルセデスを実力で交わし3位表彰台

3位表彰台に滑り込んだのは2列目に並んだスクーデリア・フェラーリではなく、5番グリッドに着いた最年長41歳、フェルナンド・アロンソだった。ドライバー・オブ・ザ・デイ選出は必然だった。

アストンマーチン移籍後初のレースでアロンソは、1周目に僚友ランス・ストロールに接触され2つポジションを失うも自力で挽回。残り10周で同郷の後輩、カルロス・サインツ(フェラーリ)をオーバーテイク。表彰台で久々のシャンパンを味わった。

アロンソは「完璧なスタートだ。これほど競争力があるとは思ってもみなかった。バーレーンでの僕らのクルマはレッドブルに次いで2番目に良かった。ファクトリーの皆の仕事ぶりに満足だ。本当に誇らしく思う」とレース後に語った。

フェラーリ、悪夢の開幕

フェラーリにとっては悪夢のシーズン開幕となった。

シャルル・ルクレールは新品ソフトのアドバンテージを活かして1周目にペレスを交わし2番手に浮上。26周目に奪い返されたが、それでもレース終盤に向かって3位表彰台は手堅い状況だった。

ところが40周目、チーム無線に「ダメだ、ダメだ、ダメだ! パワーがない!」との悲痛な叫びが響いた。動力を失った16号車SF-23はコース脇に停車。バーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入された。

不吉な兆候はあった。シーズン最初の週末であるにも関わらずフェラーリは決勝を目前に控え、年間上限目一杯となる今季2基目のES(バッテリー)およびCE(コントロール・エレクトロニクス)を16号車に投入していた。

メルセデス、トップ3陥落

昨年のコンストラクターズ選手権3位、メルセデスはアストンマーチンに完敗した。

ジョージ・ラッセルは13周目に、ルイス・ハミルトンは残り19周のターン10で虚を付かれ各々アロンソにオーバーテイクを許した。ハミルトンは5位と何とか面目を保ったが、ラッセルは両手首と足の親指を骨折しているストロールに6位を許し、2ポジションダウンの7位でレースを終えた。

先行したフェラーリとアストンマーチンについてハミルトンは「僕らより遥かに速かった」と述べ、「僕らは今や、3番目から4番目のチームに後退した。差を埋めるために必死になって仕事に取り組む必要がある」と肩を落とした。

角田裕毅、健闘も一歩及ばず

ポイントが得られるトップ10の残り3枠はアルファロメオとアルピーヌ、ウィリアムズが分け合った。

角田裕毅(アルファタウリ)は終始、ポイント圏内入りを巡ってアレックス・アルボン(ウィリアムズ)とポジションを争った。健闘したものの1秒及ばず、貴重な1ポイントはアルボンが持ち帰った。

チームメイトのニック・デ・フリースは無事にクルマを持ち帰り、14位でフィニッシュした。

好対照な結果に終わったアルピーヌ

ハースやマクラーレンの後退を背景に、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は好ペースを刻んで最後尾からの逆転9位入賞を飾った。一方で予選Q3進出のエステバン・オコンのレースは悲壮を通り越してコメディのようだった。

スタートの際にグリッドボックスをはみ出したために5秒ペナルティを受けると、ピットストップで罰則を消化する際、5秒が経過する前にメカニックがマシンに手を触れてしまい追加で10秒ペナルティを科された。

更にピットレーンでの速度違反によりプラスで5秒。些細なミスの積み重ねで大きな代償を支払い、レース終盤を前にクルマをガレージに入れリタイヤした。

前評判を覆したウィリアムズ

「10番目に速いチーム」を自認していたアレックス・アルボンはルーキーのチームメイト、ローガン・サージェントと共に印象的な走りを見せた。

風が比較的安定していた事が有利に働いたと思われるものの、アルボンはガスリーや角田裕毅を相手に巧みなディフェンスを見せ10位フィニッシュを飾った。

デビューレースのサージェントも目立ったミスなく12位完走を果たした。

見るも耐えないマクラーレン

これほどまでに悪いと予想していた者は流石にいなかったのではないだろうか。

オスカー・ピアストリはテクニカルトラブルにより僅か15周でリタイヤを余儀なくされ、もう1台のMCL60をドライブしたランド・ノリスも技術的な問題に見舞われ、ピットストップの度にニューマチックバルブ用のエアを充填。計6回のストップを余儀なくされ、完走17台中最下位でレースを終えた。

パフォーマンスだけでなく信頼性にも大きな課題がある事が浮き彫りとなった。

天から地に突き落とされたヒュルケンベルグ

4年ぶりのF1復帰を果たしたニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は予選10番手と、ポイント圏内からのレースとなったが、1周目にオコンと接触。フロントウイングの交換を強いられ後退し、度重なるトラック・リミット違反により黒白旗が振られた挙げ句、5秒ペナルティを受け15位でフィニッシュした。

僚友ケビン・マグヌッセンも13位と、中団上位争いが期待されながらもハースは無得点に終わった。

目立たぬ勝ち組、アルファロメオ

バルテリ・ボッタスはガスリーの追撃を交わして4ポジションアップの8位でフィニッシュし、フィールドを駆け上がっていく事はできなかったものの周冠宇はファステストラップを記録した。

地味ながら、今後のシーズンでの活躍を期待させるレースだった。

2023年F1第1戦バーレーンGP決勝リザルト

Pos No Driver Team Laps Time PTS
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 57 1:33:56.736 25
2 11 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 57 +11.987s 18
3 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 57 +38.637s 15
4 55 カルロス・サインツ フェラーリ 57 +48.052s 12
5 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 57 +50.977s 10
6 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 57 +54.502s 8
7 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 57 +55.873s 6
8 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 57 +72.647s 4
9 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 57 +73.753s 2
10 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 57 +89.774s 1
11 22 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 57 +90.870s 0
12 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 56 +1 lap 0
13 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 56 +1 lap 0
14 21 ニック・デ・フリース アルファタウリ・RBPT 56 +1 lap 0
15 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 56 +1 lap 0
16 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 56 +1 lap 0
17 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 55 +2 laps 0
NC 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 41 DNF 0
NC 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 39 DNF 0
NC 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 13 DNF 0

コンディション

天気晴れ
気温28℃
路面温度32℃
周回数57

セッション概要

グランプリ名 F1バーレーンGP
レース種別 決勝
レース開始日時

サーキット

名称 バーレーン・インターナショナル・サーキット
設立 2004年
全長 5412m
コーナー数 15
周回方向 時計回り

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