フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)を後方に従え周回を重ねるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2023年3月3日F1バーレーンGP FP1
Courtesy Of Red Bull Content Pool

序列注目の中 レッドブルが最速発進、台風の目となるかアストン! 勢い止まらず / F1バーレーンGP《FP1》結果とダイジェスト

  • Published: Updated:

長かったオフシーズンが終わり、待望の新しいシーズンが遂に開幕。2023年F1世界選手権第1戦バーレーンGPが3月3日(金)に初日を迎え、セルジオ・ペレス(レッドブル)が今季最初の公式セッションを制した。

2番手には0.438秒遅れでフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が、3番手には0.617秒落ちでペレスの僚友、マックス・フェルスタッペンが続く結果となった。

アルファタウリは角田裕毅が13番手タイムを刻み、ニック・デ・フリースはコンマ4秒遅れの16番手だった。

金曜の現地サクヒールは晴天に恵まれ、セッションは気温27℃、路面温度41℃のドライコンディションでスタート。アレックス・アルボン(ウィリアムズ)が先陣を切った。コースアウトを理由として黄旗が2回振られたが、大きなアクシデントはなかった。

チームの序列が気になるところだが、予選および決勝レースは路面が大きく冷え込む日没後に行われるため、日中のこのセッションから得られるものは限定的だ。

更にフェラーリやメルセデス、アルピーヌを含めた半数はソフトタイヤを履かずにセッションを終えており、真のペースはまだまだ分からない。公式タイヤサプライヤーのピレリは2番目に硬いレンジのC1からC3までの3種類のコンパウンドを持ち込んだ。

とは言えレッドブルが優勝候補との見方は現実的で、この後にフェラーリ、メルセデス、アストンマーチンがどのような形で続くのかがFP2での注目ポイントとなる。

その力強いパフォーマンスでプレシーズンテストの話題をさらったアストンマーチンへの期待は一層高まる。

右手首にネジを埋め込んだまま週末への参加を決意したランス・ストロールにとって、新車「AMR23」を走らせるのは今回が初めてだが、いきなり6番手タイムを刻んでみせた。イグニッションに問題を抱えて走行時間を失ったため17周と、周回数が伸びなかったのが悔やまれる。

フェラーリはシャルル・ルクレールが5番手、カルロス・サインツは最下位20番手でクルマを降りた。テストのために搭載したシングルパイロンのリアウイングは大きくグラつき、車高を下げ過ぎたのか、サインツは縁石に乗り上げスピンする場面があった。

技術レギュレーションは基本的に昨年の持ち越しだが、ポーパシング低減のためにフロアを中心に一部が改定され、視認性向上のためにミラーは大型化された。アンダーステア傾向を押さえるべくタイヤも構造が強化されている。

マクラーレンはやはりクルマの仕上がりに問題があるのか、両ドライバー共にコースアウトを喫する場面があったが、ランド・ノリスは4番手を刻み、オスカー・ピアストリも12番手と、まずまずのラップを記録した。

チーム代表のザク・ブラウンはセッションを振り返り「クルマは決して完璧ではなく、解決したとは言いたくないが、正しい方向に一歩踏み出せたと思う」と前向きな見解を口にした。

中団上位争いが期待されるアルファロメオとハースは共に、少なくとも1台をトップ10圏内に送り込んだ。ケビン・マグヌッセンは7番手を記録。アルファロメオC43を駆る周冠宇を8番手に抑えた。

アルピーヌはプレシーズンテストと同じように、A523のリアに巨大なエアロレイクを搭載。データ収集に取り組み、エステバン・オコンは15番手、ピエール・ガスリーは17番手をマークした。

ウィリアムズは唯一、ハードタイヤを交えながらセッションに取り組み、新人ローガン・サージェントが18番手、アルボンが19番手でセッションを終えた。

2023年F1第1戦バーレーングランプリ2回目のフリー走行は日本時間3月3日(金)24時から1時間の日程で開催される。

2023年F1第1戦バーレーンGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 11 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 1:32.758 21
2 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:33.196 +0.438 22
3 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 1:33.375 +0.617 20
4 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:34.165 +1.407 21
5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:34.257 +1.499 17
6 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:34.298 +1.540 17
7 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:34.402 +1.644 20
8 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:34.575 +1.817 18
9 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:34.689 +1.931 20
10 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:34.917 +2.159 13
11 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:34.966 +2.208 20
12 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:34.997 +2.239 24
13 22 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 1:35.015 +2.257 20
14 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:35.043 +2.285 22
15 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:35.105 +2.347 20
16 21 ニック・デ・フリース アルファタウリ・RBPT 1:35.402 +2.644 25
17 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:35.455 +2.697 22
18 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:35.749 +2.991 23
19 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:36.018 +3.260 15
20 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:36.072 +3.314 21

コンディション

天気晴れ
気温27℃
路面温度41℃

セッション概要

グランプリ名 F1バーレーンGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 バーレーン・インターナショナル・サーキット
設立 2004年
全長 5412m
コーナー数 15
周回方向 時計回り

F1バーレーンGP特集