角田裕毅「変わらず100%全力で」充実テストを経て性能向上のAT04と共にいざ開幕戦へ
スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅が2023年FIA-F1世界選手権開幕バーレーンGPに先立ち、プレシーズンテストを振り返りながら今季型「AT04」の良し悪しや仕上がり具合、週末に向けての抱負を語った。
3日間に渡る2月末のテストで角田裕毅は、同じC4コンパウンドのフェラーリにコンマ2秒差の総合6番手をマーク。チームとしても、全チーム最多となる456周の大量マイレージを稼ぎ、充実の3日間とした。
バーレーンは角田裕毅にとってのF1デビューの地であり、これまで一度も入賞を逃したことのないコースでもある。3年連続のトップ10フィニッシュなるか。
角田裕毅
F1バーレーンGPプレビュー
信頼性を背景に充実のテスト
バーレーンテストはスムーズに進み、クルマに関する多くの情報を得ることができました。幾つかの欠点、そして強みや弱みを確認しました。今週末の初戦に活かしていけると思います。
パッケージとして、昨年のクルマと比較して明らかに改善されたと感じる部分もあれば、まだ取り組まなければならない部分もあります。
全体的に言えば、僕らは全チームの中で一番多くの周回を走り込んだチームですし、ロングランとパフォーマンスランを織り交ぜた良いテストになったと思っています。
これまでのところ信頼性は良好です。昨シーズンの初めはそれが課題だったので、改善されているのは心強いです。この勢いを今週末も維持していきたいと思います。
空力改善、タイヤ性能劣化が低減
昨年のマシンはダウンフォースが不足していて、特に高速走行時にクルマが大きくスライドしてしまい、タイヤをいたわるのに苦労しました。
その点、今年の新車はかなり改善されています。今年からタイヤの仕様が変わたため、先週のテストでは特にロングランの際、クルマの挙動が変わっているのを感じました。上手く合わせこんでいく必要がありますが、それは何も僕らに限ったことではありません。
デグラデーションはかなり大きいように感じましたが、僕は日中の暑いコンディションでの走行がほとんどでした。今週末はコースは同じながらも予選や決勝レースは夜間に行われるため、涼しいコンディションの中での走行となります。
パワーユニットに関しては、テストセッション後に提案したものがあったのですが、次のセッションですでに改善が実感できて嬉しかったです。全員がチーム一丸となって上手く働けていますし、誰もが同じ方向を目指して仕事に取り組んでいます。
準備万端、全力で
今は、またレースをするのが本当に楽しみです。今年の僕の目標は、週末を通してこれまでよりも一貫してパフォーマンスを発揮し、それによってレースでも良い走りを見せることです。
新しいトレーナーやエンジニアも加わり、幾つか変わったところもありますが、個人的には準備万端だと思っています。昨シーズンの閉幕時点に立っていた場所から前進し続けることを目指していきます。
いつも通り、100パーセントの力で頑張りたいと思います。
バーレーンGPの舞台は今季のプレシーズンテスト会場として使われた1周5412m、全15コーナーを有するバーレーン・インターナショナル・サーキット(BIC)。2022年のバーレーンGP決勝は、レッドブル勢のWリタイヤを経てフェラーリが3年ぶりの1-2フィニッシュを飾る劇的なシーズン幕開けとなった。
F1バーレーンGPは日本時間3月3日(金)20時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選は日本時間4日(土)24時、決勝レースは5日(日)24時に開始される。