
角田裕毅「ウッディと飲みに行くしかない」連携の乱れ、厳しい総括もマルコは楽観視―マックスから0.7秒遅れの18番手
2025年F1第4戦バーレーンGPの金曜フリー走行を終えたレッドブル・レーシングの角田裕毅は、「かなりとっ散らかっていた」と初日の内容を振り返り、予選Q3進出については厳しいとの見解を示した。
チームメイトのマックス・フェルスタッペンがFP2を7番手で締めくくったのに対し、角田は0.7秒遅れの18番手に留まった。レッドブルは2台に異なるセットアップを採用し、比較評価に取り組んでいるという。
「クルマのセットアップに関しては、僕とマックスで少し違うアプローチを取っていて、それぞれのパフォーマンスを見極めているところです」と角田は説明した。
単にパフォーマンスを引き出しきれていないのか、それともマシン自体のポテンシャルが限られているのか──。角田は次のように語った。
「判断が難しいですね。個人的な感触としてはポテンシャルはあると思ってますが、それを引き出すのが難しいんです」
「容易にタイムを上げられる箇所があったので、もっと上手くやれたはずですし、それができれば、オペレーションの面でも、もっとスムーズにやれたはずです」
Courtesy Of Red Bull Content Pool
レッドブルRB21で走行する角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年4月11日(金) F1バーレーンGPフリー走行2(バーレーン・インターナショナル・サーキット)
意思疎通のミスとタイヤ問題がアタックに影響
クルマのパフォーマンスに加え、チームとの連携不足も明確な課題として浮上した。
FP2の予選シミュレーションでは、レースエンジニアのリチャード・ウッドとの間で無線の行き違いがあり、1回目のアタックを途中で中断。続く2回目ではリアタイヤのオーバーヒートに見舞われ、満足のいくアタックラップを刻むことができなかった。
「例えば無線でも、かなりの行き違いがあり、そういった点でも全てをまとめることができませんでした」と角田は語る。
「まだこのチームでの5回目のセッションなので、学びの一環だと思ってますが、最高の内容ではなかったのは確かです」
「ウォームアップ、スイッチの切り替えなど、今日は全体的に全てがかなりとっ散らかっていました。こういう状況は今後避けないといけないですね」
一方で冗談を交え、「ウッディ(レースエンジニア)と今夜飲みにでも行って、もっと仲を深める必要があるかもしれません」と笑い、チーム内の信頼関係構築の重要性にも触れた。
苦戦も楽観視、マルコも「確実」な改善を確信
角田は現状に課題を感じつつも、前向きな姿勢を崩していない。予選と決勝を見据えた展望については、「良くなることを願っています。というより、良くしなければなりません」と語った。
「現時点では確かに苦しんでますが、ピットとの連携を含めて、もっとスムーズになれば状況は大きく変わると思います。だからまだ楽観的ではあります」
その一方で、「今のところQ3進出は厳しいと思います」と、現実的な見通しも口にした。
ただし、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、2日目以降における角田のパフォーマンス向上に自信を見せている。
独「Motorsport-Total」によれば、マルコはFP2における角田のタイムについて、実験的なセットアップの影響があったとの見解を示し、「彼のタイムは参考になるものではない。明日は確実に速くなるだろう」と語った。
2025年F1バーレーンGPの初日FP2をトップで締め括ったのはオスカー・ピアストリ。ランド・ノリスが0.154秒差の2番手に続き、マクラーレンがタイムシートの最上位を独占する結果となった。
FP3は日本時間4月12日(土)21時30分から、公式予選は同25時から1時間に渡ってバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。