F1アゼルバイジャンGP予選1-2を祝福し合うメルセデスのバルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトンcopyright MercedesMercedes

メルセデス4戦連続1-2、ホンダ4位もシャフト破損でガスリーDNF / F1アゼルバイジャンGP《決勝》結果とダイジェスト

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2019シーズンF1世界選手権 第4戦アゼルバイジャンGP決勝レースが4月28日に行われ、予選ポールポジションのメルセデスAMG、バルテリ・ボッタスがポール・トゥ・ウインを果たし、通算5勝目を上げた。昨年のレースでボッタスは、勝利を手中に収めていたものの、残り3周で不運に見舞われリタイヤ。リベンジ優勝を果たした格好となった。

2位はルイス・ハミルトン。最終盤にボッタスとの激しいバトルを繰り広げたが、レースを完璧にコントロールしたチームメイトに死角はなく、逆転の芽を潰された。メルセデスはチーム史上初めて開幕からの4戦連続1-2を達成。完全試合によってチャンピオンシップでのリードを更に広げた。

3位表彰台はスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル。4位にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが続き、上位4台はスターティンググリッドそのままの並びとなった。予選Q2でクラッシュを喫し、8番手からスタートしたシャルル・ルクレールは5番手。自身のミスを最低限埋め合わせて1分43秒009の新たなラップレコードを樹立し、ファステストラップポイントを獲得した。

ホンダ勢は2台がリタイヤ

フェルスタッペン以外のホンダエンジン勢は、ピエール・ガスリーが残り11周でリタイヤを喫した。多重ペナルティを科されピットからスタートしたガスリーは、好ペースを刻み続けて徐々にポジションを挽回。上位入賞を確実にしたかに思われたが、6番手を走行していた38周目に突如パワーダウンを訴えてコース脇のエスケープゾーンに車を停めた。これに伴いバーチャルセーフティカー(VSC)が出動。ドライブシャフトの破損が原因であった。

スクーデリア・トロロッソ勢は、ダニール・クビアトがダニエル・リカルド(ルノー)と絡む不遇なアクシデントに見舞われた。32周目、トップ10を争っていたクビアトとリカルドにアクシデントが発生。後続のリカルドがイン側からコーナーに突っ込んだ際、曲がり切れずにエスケープゾーンに。アウト側のクビアトが煽りを受けて同じようにエスケープに逃れた。

この際には接触はなかったものの、バックギアでコースに復帰する際にリカルドが誤ってクビアトに激突。これによって両者のマシンは破損し、最終的に二人共がリタイヤを強いられた。一件は審議の対象となり、レース後にリカルドへの次戦3グリッド降格及びペナルティポイント2点の裁定が下った。アレックス・アルボンは完走を果たしたものの、タイヤ戦略が噛み合わず惜しくも11位とポイントには届かなかった。

2019年F1アゼルバイジャンGPでレーシングポイントのセルジオ・ペレスと争うレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン
© Getty Images / Red Bull Content Pool

期待を裏切るクリーンなレース

前戦中国GPから2週間後に行われた第4戦の舞台は、2kmを超えるエンジン全開区間が特徴のバクー市街地サーキット。決勝は、日本時間28日(日)21時10分にブラックアウトを迎え、スパ・フランコルシャンに次いで長い1周6003mのコースを51周する事で争われた。

ペルシャ語で「風の街」を意味する日曜の現地バクーは晴れに恵まれ、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温20℃、路面43℃のドライコンディションで開始された。ピレリはC4コンパウンドをソフト(赤)、C3をミディアム(赤)、そしてC2をハード(白)として投入。最低2種類のコンパウンド使用義務があるレースでは、高い路面温度に合わせて多くのチームがミディアムを第二スティントに投入した。

注目のオープニングラップでは、予期されていた混乱もなく、全車クリーンにターン1を駆け抜けた。許可されていないタイミングでガレージを離れレーンに向かったとして、ピットスタートのクビサにはドライブスルー・ペナルティーが科せられた。ガスリーはスタートギリギリまでウォーマーを使ってタイヤを温め、1周目に18番手にポジションを上げた。

最終的に4台がリタイヤに終わったものの、昨年・一昨年のような混乱はなく、セーフティーカーの出番もなかった。

ゲームの鍵は高い路面温度とタイヤ

レースの鍵を握ったのはタイヤ戦略。予想外の路面温度の高さにソフトが機能せず、ミディアムがレースのメインタイヤとなった。8番手ルクレール、14番手グロージャン、16番手ラッセル、そしてピットスタートのクビサとガスリーがスタートタイヤにミディアムを選択。変則的なアプローチでレースに臨み、序盤のスタートダッシュに成功した。

4番手スタートのフェルスタッペンは、前走のベッテルにスタックしてしまったことで、オープニングラップでセルジオ・ペレスに交わされ4番手に後退。順位を取り戻すのに6周を要した。ペースの上がらないクビアトは、6ラップ目に早くもミディアムに履き替え最後尾に後退。一方のアルボンは好ペースを刻んでいたため第一スティントを引っ張ったが、これが仇となりピットストップを終えると一気に後方へと転落した。

路面温度の高さを味方につけたミディアム勢は、ソフトと比べて1周あたり2・3秒も速いペースをキープ。これを追い風に、ルクレールは10周目にフェルスタッペンを追い抜き4番手にまで浮上。ピットスタートのガスリーも同じ周に9番手にまで巻き返した。

上位としてはベッテルがいち早くピットイン。ルクレールが背後に迫った12周目にミディアムへと履き替え、5番手でコースに復帰した。その翌周にはラップリーダーのボッタス、ハミルトンが続いてピットイン。ルクレールは14周目にトップに立った。フェルスタッペンがピットに入ったのは15周目。判断が遅れた。

コンディションにマッチしたミディアムスタート勢は、総じて序盤に好ペースペースを刻んだが、路面温度が遅々として下がらなかったために、摩耗したミディアムで第一スティントを引っ張らざるを得ない状況に。最終的には、序盤で得たアドバンテージはほとんど消滅した。

フリーストップを得たルクレールは、49周目にピットへと入り新品ソフトタイヤに交換。ファステストラップポイントを狙いに打って、見事これを成功させた。残り3周ではトップ2台が急接近。ハミルトンが猛追を開始して、ボッタスの1秒以内に入れ込みDRS権を得るも、負けじとギアを上げたボッタスが自己ベストを更新。ファイナルラップで1.5秒までギャップを広げてトップチェッカーを受けた。

順位とタイム

Pos No Driver Team Laps Time PTS
1 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 51 1:31:52.942 25
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 51 +1.524 18
3 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 51 +11.739 15
4 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 51 +17.493 12
5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 51 +69.107 11
6 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント・BWT-メルセデス 51 +76.416 8
7 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 51 +83.826 6
8 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 51 +100.268 4
9 18 ランス・ストロール レーシングポイント・BWT-メルセデス 51 +103.816 2
10 7 キミ・ライコネン アルファロメオ・フェラーリ 50 +1 lap 1
11 23 アレックス・アルボン トロロッソ・ホンダ 50 +1 lap 0
12 99 アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 50 +1 lap 0
13 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 50 +1 lap 0
14 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 50 +1 lap 0
15 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 49 +2 laps 0
16 88 ロバート・クビサ ウィリアムズ・メルセデス 49 +2 laps 0
NC 10 ピエール・ガスリー レッドブル・ホンダ 38 DNF 0
NC 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 38 DNF 0
NC 26 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 33 DNF 0
NC 3 ダニエル・リカルド ルノー 31 DNF 0

コンディション

天気
晴れ
気温
20℃
路面温度
43℃

レース概要

グランプリ名
アゼルバイジャンGP
レース種別
決勝
レース開始日時
サーキット名
バクー市街地コース
サーキット設立
2016年
コース全長
6003m
コーナー数
20
周回数
51周
周回方向
時計回り

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