赤旗再び…跳ね馬が1-2、新型エンジン投入のホンダは全4台がトップ10 / F1アゼルバイジャンGP《FP2》結果とダイジェスト
僅か12分でセッション中止に追い込まれた混乱のFP1を終えて、2019年F1第4戦アゼルバイジャンGP金曜2回目のフリー走行が4月26日にバクー市街地コースで行われた。トップタイムを刻んだのは、スクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレール。2番手につけたチームメイトのセバスチャン・ベッテルを0.324秒差で退け、跳ね馬が初日を1-2で締め括った。
3番手にはメルセデスAMGのルイス・ハミルトン。ルクレールからは0.669秒と大きく遅れた。4番手はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。シルバーアローの間に割って入り、トップ争いへ睨みを利かせた。
1回目のフリー走行では、緩んだマンホールの蓋がウィリアムズのジョージ・ラッセルを直撃。フロアを中心にモノコックまでダメージが及んだため、スペアシャシーへの交換を迫られた。規約では車検を通過しないクルマを走らせる事が出来ないため、ラッセルはFP2の欠場を強いられた。
正午のFP1に引き続き、夕刻を迎えた現地バクーも好転に恵まれた。予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温18.3℃、路面36.2℃のドライコンディションでスタート。路面は埃っぽく滑りやすい状態で、コーナーを曲がりきれずにエスケープゾーンへと逃れるマシンが多発。セッションは2度に渡って赤旗中断となった。
最初のレッドフラッグはレーシングポイントのランス・ストロール。開始15分のところでクラッシュした。RP19の左サイドはサスペンション周りを中心に大きく破損。18番手タイムで早々にマシンを降りた。
2度目はトロロッソ・ホンダのダニール・クビアト。ターン7の出口でマシンを滑らせバリアに接触。フロント左サスペンションが折れ曲がり、セッションは残り25分のところで2度目の赤旗中断となった。同じ箇所では、ルクレールが同様の形でタイヤを激しくバリアにぶつけたが、こちらはダメージなしに走行を続けた。
クビアトはステアリングの油圧系に問題が生じたため、残り40分を切ったところでようやくコースイン。アクシデントはその直後に発生した。タイムシートこそ6番手と有望な位置につけたが、周回は僅か9周。FP1の走行が大きく制限された状況であるだけに、レーシングポイントと同様にトロロッソもまた、プログラムを消化する事ができず、予選と決勝に向けて厳しい状況に追い込まれた。
もう一台のSTR14をドライブしたアレックス・アルボンは8番手と、こちらもトップ10圏内に入れ込んだ。レッドブル・ホンダのピエール・ガスリーは9番手。依然としてコントロールのシビアなRB15に苦戦か。スペック2のホンダ内燃エンジンを搭載した4台の中で一番下のポジションに終わったが、ホンダエンジン勢としては4台全てがトップ10。期待を覗かせたが、計量義務違反でピットレーンスタートの罰則を受けた。
ルノーのダニエル・リカルドは、2度に渡って白煙を履きながらタイヤを激しくロックアップ。いずれも事故には至らなかったが、非常に珍しいことに用意していたコンパウンドを早々に使い切り、チェッカーを待たずにマシンを降りた。
アゼルバイジャングランプリ3回目のフリー走行は、日本時間4月27日(土)19時から、公式予選は同22時からバクー市街地コースで開催される。
2019年F1第4戦アゼルバイジャンGPフリー走行2(FP2)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
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1 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:42.872 | 28 | |
2 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:43.196 | +0.324 | 28 |
3 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:43.541 | +0.669 | 31 |
4 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:43.793 | +0.921 | 24 |
5 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:44.003 | +1.131 | 31 |
6 | 26 | クビアト | トロロッソ | 1:44.177 | +1.305 | 9 |
7 | 55 | サインツ | マクラーレン | 1:44.183 | +1.311 | 27 |
8 | 23 | アルボン | トロロッソ | 1:44.216 | +1.344 | 33 |
9 | 10 | ガスリー | レッドブル | 1:44.240 | +1.368 | 24 |
10 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:44.295 | +1.423 | 32 |
11 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:44.901 | +2.029 | 25 |
12 | 99 | ジョヴィナッツィ | アルファロメオ | 1:45.366 | +2.494 | 31 |
13 | 11 | ペレス | レーシングポイント | 1:45.436 | +2.564 | 28 |
14 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 1:45.482 | +2.610 | 30 |
15 | 3 | リカルド | ルノー | 1:45.483 | +2.611 | 15 |
16 | 8 | グロージャン | ハース | 1:45.618 | +2.746 | 31 |
17 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:46.717 | +3.845 | 24 |
18 | 18 | ストロール | レーシングポイント | 1:47.875 | +5.003 | 8 |
19 | 88 | クビサ | ウィリアムズ | 1:48.111 | +5.239 | 27 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 18℃ |
路面温度 | 36℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1アゼルバイジャンGP |
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セッション種別 | フリー走行2 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | バクー市街地コース |
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設立 | 2016年 |
全長 | 6003m |
コーナー数 | 20 |
周回方向 | 時計回り |