破損したマシンパーツを回収するオフィシャル、2019年F1アゼルバイジャンGPのFP1にて
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開始10分でセッション”中止”!コース管理上の問題が発生 / F1アゼルバイジャンGP《FP1》結果とダイジェスト

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2019シーズン4戦目となるF1世界選手権アゼルバイジャンGPが4月26日(金)にバクー市街地コースで開幕を迎え、日本時間18時から金曜1回目のフリー走行が行われたが、開始10分強でコース管理に関する問題が発生。1時間半以上を残してセッション終了となった。

セッション開始10分、インストールラップを終えて3周目のランを行っていたジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)のマシンが突如破損。クルマのダウンフォースによって路面のマンホールが持ち上がってしまい、フロアとディフューザーがダメージを負った。コース上には多数のデブリが飛散。レッドフラッグによって中断となったが、再開の見通しが立たず、事実上のセッション中止が宣言された。

通常、市街地コースでのレースにおいては、マンホールや排水口の鉄格子など、路面上の付属物を溶接などの方法によって固定する。今回のアクシデントが固定不足によるものか、元から固定されていなかったのかについては不明だが、1時間半という限られた時間内で、320個近い残り全てのマンホールを再チェックする事は難しく、レースコントロールはセッションを再開しない決断を下した。

悪いニュースは更に重なり、ラッセルのマシンをピットへと搬送していたトラックが橋架に接触してクラッシュ。クレーンが破損した事でオイルが漏れ出した事も、再開中止の決断を後押ししたものとみられる。幸いにも橋げたには異常は確認されなかった。

ウィリアムズクレア・ウィリアムズ副代表は「シャシーを修理できるかどうか、予備のシャシーを使わなければならないのかどうかについては、詳細を確認する必要があります」と語ったが、その後チームはスペアシャシーを投入すると発表。ラッセルのFP2欠場が決定した。

「我々がこのような事態を望んでいない事は明らかですし、そもそもF1が開催されるトラックで起こって良いアクシデントでもありません」クレア・ウィリアムズは憤りをあらわにした。

2017年のマレーシアGPでは、ハースのロマン・グロージャンが同様の事故に見舞われた。チームはサーキット側に対して50万ポンドの損害賠償を請求。最終的な金額は公表されていないが、サーキット側が賠償金を支払う形で決着している。

タイムを記録したのはフェラーリの2台のみ。シャルル・ルクレールがセバスチャン・ベッテルを上回る1分47秒497をマークした。なおホンダエンジン勢は全4台がスペック2の内燃エンジンを投入。レッドブル・レーシングの2台はICE以外にもターボチャージャー、MGU-H、MGU-Kの3コンポーネントの封を切った。

2019年F1第4戦アゼルバイジャンGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:47.497 5
2 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:49.598 +2.101 4
3 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1
4 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 1
5 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1
6 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1
7 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 1
8 99 アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 1
9 26 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 1
10 88 ロバート・クビサ ウィリアムズ・メルセデス 1
11 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 3
12 23 アレックス・アルボン トロロッソ・ホンダ 1
13 3 ダニエル・リカルド ルノー 1
14 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1
15 10 ピエール・ガスリー レッドブル・ホンダ 1
16 7 キミ・ライコネン アルファロメオ・フェラーリ 1
17 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント・BWT-メルセデス 1
18 18 ランス・ストロール レーシングポイント・BWT-メルセデス 1

コンディション

天気晴れ
気温16℃
路面温度40℃

セッション概要

グランプリ名 F1アゼルバイジャンGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 バクー市街地コース
設立 2016年
全長 6003m
コーナー数 20
周回方向 時計回り

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