ホンダ製F1パワーユニット「RA617H」
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ホンダF1、燃料流量違反に伴いアゼルバイジャン決勝前にエンジンを調整

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毎時100kgを超える燃料を使っていたとして、ピエール・ガスリーが(レッドブル)予選失格処分を受けた事に伴い、ホンダF1はパルクフェルメ規定を破り、決勝レース前に10号車RB15のパワーユニットを微調整した。

予選に臨むに際してガスリーは、金曜フリー走行の段階で計量違反を犯しており、既にピットレーンスタートが確定していたためQ1のみを走行。ハイパワーが得られる予選専用のエンジンモードを使わずにトップタイムを記録した。

1分41秒335のファステストを刻んだラップでは、最終セクターのロングストレートでランス・ストロール(レーシングポイントの)のスリップストリームの利を得て時速334.1kmを記録。これによって、燃料流量が規定値を僅かに超えたのだという。

FIA国際自動車連盟は、ホンダが決勝を前にガスリー車のSECUのパラメーターを調整したと発表。F1ではマクラーレン製のECU(エンジンコンピューター)を採用しており、エンジンやトランスミッション、サスペンションやフレームコンポーネント等、様々なデータを取集・制御している。

予選で一旦コースインすると、決勝レース直前のフォーメーションラップが始まるまでの間、マシンはパルクフェルメ下にあるとみなされ、クルマへの作業が制限される。原則として、予選とレースとの間でマシンを大きく変更することは禁止されており、これに違反するとピットレーンスタート処分となる。

ガスリーはピットレーンスタート✕2に加えてギアボックス交換を行っており3重ペナルティを受ける事になるが、最も重い処罰がピットスタートであるため複数罰則の影響はない。ガスリーは、クラッシュによりセットアップを変更したロバート・クビサ(ウィリアムズ)と、フロントウイング違反で予選失格となったキミ・ライコネン(アルファロメオ)と共に、ピットから51周のレースに臨む。

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