
風速60km/hの激戦―角田裕毅は「上手くマネジメントした」とメキーズ、決断と連携を語り”圧巻マックス”を称賛
2025年F1第17戦アゼルバイジャンGPの予選は、まさに自然との闘いだった。バクー市街地コースには突風が吹き荒れ、時に小雨がドライバーを翻弄した。そんな中、マックス・フェルスタッペンは圧巻の走りでポールポジションを獲得。角田裕毅も昇格後最上位となる6番手を記録した。
レッドブルのローラン・メキーズCEO兼チーム代表は、両ドライバーの活躍を振り返りながら、チーム一丸となって挑んだ難しい予選での決断と連携、そして決勝に向けた展望を語った。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
ローラン・メキーズ(レッドブル・レーシング代表)、2025年9月20日(土) F1アゼルバイジャンGP最終プラクティス(バクー市街地コース)
フェルスタッペンの驚異的パフォーマンス
「正直、あれは圧巻だった。毎日彼と一緒に仕事をしているが、それでも毎回、驚かされる」
メキーズはフェルスタッペンの予選を振り返り、こう称賛した。この日のバクーは繊細な空力マシンにとって極めて厳しいコンディションだった。吹き荒れる突風は時速60kmに達し、走るたびに状況が一変。さらにQ3では小雨がぱらつき、ドライバーはクルマのコントロールに悪戦苦闘し続けた。
「本当に難しい予選だった。走るたびにコンディションが変化していたが、彼は一切ミスをせず、着実にラップを重ねていった」とメキーズ。
「我々も他のチームと同じように、ミディアムとソフトのどちらがこのコンディションに最も適しているかを探っていたが、彼は何であれ、完全に合わせ込んでみせた」
Courtesy Of Red Bull Content Pool
予選のパルクフェルメにクルマを止める2番手カルロス・サインツ(ウィリアムズ)、ポールのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手のリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)、2025年9月20日(土) F1アゼルバイジャンGP(バクー市街地コース)
角田裕毅、昇格後最高位の6番手
一方、角田も数々の困難を乗り越え結果を残した。Q1では赤旗や黄旗、トラフィックに阻まれ厳しいスタートとなったが、持ち前の集中力で突破。Q2では最終アタックでフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)を蹴落とし、ギリギリでQ3に滑り込むと、最終的に昇格後最高位となる6番手をマークした。
フロントロウにはカルロス・サインツ(ウィリアムズ)、2列目にはリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)が並ぶなど、さらなる上位を狙う余地があっただけに、納得のラップを走れなかった角田は予選後に悔しさを滲ませたが、それでもメキーズは難条件下で結果を残した彼の走りを高く評価した。
「ユーキもよくやった。これは彼にとって我々とともに臨んだ予選で最も良い結果だ。今日はセッションを上手くマネジメントしてみせた」
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ガレージ内で走行準備をする角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年9月20日(土) F1アゼルバイジャンGP予選(バクー市街地コース)
リスクを取った大胆な決断、そして連携
Q3では赤旗により時間が削られた結果、計測のチャンスは1回に限られた。そんな中、レッドブルは大胆な決断を下した。2台を隊列の最後尾からコースに送り出したのだ。
「大きなリスクを伴ったが、最終的に上手くいった」とメキーズは振り返る。もし再度の赤旗が出れば、ノータイムに終わる可能性もあった危険な賭けだったが、チームの判断は功奏した。背景にはチーム全体の綿密な連携があった。
変化の激しい状況下での意思決定について、メキーズは誇らしげにチームを称賛した。
「この手のセッションでは、ドライバーやチームと共に数多くの決断を下さなければならない。ピットウォールだけでなく、ガレージからのサポートやミルトン・キーンズからのリモートサポートも含め、それぞれが完璧に連携し、マックスとユーキの両方と適切にコミュニケーションを取った」
「判断すべきことは数多くあり、非常に際どい決断もあった。雨をコントロールすることはできないし、路面が速くなるタイミングを支配することもできない。だが、チームは適切なリスクを取って決定を下してくれた」
さらにメキーズはチーム全体への感謝も口にした。
「ミルトン・キーンズのチーム全員にも称賛を送りたい。クルマの競争力は非常に高いレベルにある。先週末のモンツァを経て、この結果は本当に良い兆しだ。そしてこれは、現場とファクトリーで積み重ねられてきた努力の証だと言える」
決勝レースへの展望
予選と同様、決勝レースも不確定要素が多い展開となりそうだ。メキーズは慎重な姿勢を崩さなかった。
「金曜日にロングランを行ったチームは多くなく、誰もが決勝用にタイヤを温存したため、レースペースに関する情報は限られている。そのため、普段よりもどうなるか予測は難しい。それに、ここでは毎回セーフティカーのリスクもある。そのため、状況に応じて臨機応変に対応していくつもりだ」
2025年F1アゼルバイジャンGP予選では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手にカルロス・サインツ(ウィリアムズ)、3番手にリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)が続く結果となった。
決勝レースは日本時間9月21日(日)20時にフォーメーションラップが開始され、1周6003mのバクー市街地コースを51周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。