F1ポルトガルGP:2日目に向けて夜間禁止令破ったアルファタウリ・ホンダ、サインツは3基目のエンジンを投入
やはりアルファタウリ・ホンダのメカニック達は、不眠不休のマシン修復を強いられたようだ。国際自動車連盟(FIA)のテクニカルデリゲートを務めるジョー・バウアーは、アルファタウリ・ホンダがF1第12戦ポルトガルGPの2日目に向けて、カーフュー(夜間作業禁止令)を破った事を報告した。
ジョー・バウアーは報告書の中で、日付が変わった現地24日(土)深夜0時からFP3開始予定時刻の3時間前、朝8時までの計8時間に渡って、アルファタウリ・ホンダのチームメンバーがサーキット内にいた事を明らかにした。
ルールは夜間作業を禁じているが、1シーズンに2度の例外が認められている。伊ファエンツァのチームがカーフューを破ったのは今季初であるため、今回の件で罰則が科される事はない。
チームはFIAに対して、10号車ピエール・ガスリーのサバイバルセルを交換した旨を記した検査申告書を提出している。初日2回目のフリー走行でガスリーは、車体後部が激しく炎上するトラブルに見舞われた。
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは不具合の原因について、詳細な分析はこれからだとした上で、電源のシャットダウンが起因となってトラブルに繋がったと説明している。
ガスリーは既に全てのパワーユニットコンポーネントが年間上限基数に達していたため、何か1つでも交換を行う事があればグリッド降格ペナルティが科される状況だが、ストック済みのコンポーネントを搭載してFP3へと向かい、見事4番手タイムを刻んだ。
なお2日目に向けてはウィリアムズも同様に、6号車ニコラス・ラティフィのサバイバルセルを交換している。
またFP3を前にしては、ランド・ノリス(マクラーレン)、エステバン・オコン(ルノー)、ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)がギアボックス交換を行い、カルロス・サインツ(マクラーレン)がICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-Kを3基目に交換している。
いずれもグリッド降格ペナルティが科せられるものではなく、現時点では予選順位がそのままグリッドポジションとなる見通しだ。