2020年シーズン初のポールポジションを獲得し、ピットでガッツポーズを取るレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2020年F1アブダビGP予選にてcopyright Red Bull Content Pool

フェルスタッペン、待望の今季初PP!レッドブル・ホンダが力でメルセデスをねじ伏せる / F1アブダビGP《予選》結果とダイジェスト

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2020年FIA-F1世界選手権17戦アブダビGPの公式予選が12月12日に行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがシーズン最後の予選で待望の今季初ポールポジションを獲得した。

フェルスタッペンはQ3の最終アタックでバルテリ・ボッタスを1000分の25秒上回る1分35秒246を記録。王者メルセデスを力でねじ伏せ、追い抜き困難なヤス・マリーナ・サーキットでキャリア通算3度目のポールポジションを手にした。

1.6リッターV6ハイブリッド・ターボエンジンが導入された2014年以降、メルセデス以外のチームがアブダビでポールを獲得した事はなく、レッドブル・ホンダが初めてその流れを断ち切った形だ。

マックス・フェルスタッペンのポールポジション獲得を喜ぶレッドブル・ホンダのクルー、2020年F1アブダビGP予選
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3番手には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)からの復帰戦となるルイス・ハミルトンが1000分の85秒で続く結果となった。2020年最後のグリッド争いは、パンデミックによる強行日程を強いられた今シーズン最大の激戦となった。

殊勲4番手はマクラーレンのランド・ノリスだった。若き英国のホープは最速フェルスタッペンとのギャップを0.251秒に抑えて、ポールマシンRB16を駆るアレックス・アルボンを5番手に従えた。僚友カルロス・サインツが6番手に留まった事から、ノリスは今季の対チームメイト予選戦歴でサインツに勝ち越した。

アルファタウリ・ホンダ勢は、ここ数戦の勢いを象徴するように、ダニール・クビアトが僚友に0.279秒差を付ける見事な7番手タイムを刻み、ランス・ストロール(レーシングポイント)を8番手に、シャルル・ルクレール(フェラーリ)を9番手に従えた。

ピエール・ガスリーが10番手に付けた事から、ホンダF1パワーユニット勢としては全4台がQ3進出を果たす事となった。

午前のFP3に引き続き現地ヤス島は晴れ、決勝のスタートグリッドを決する争いは気温23.5℃、路面30.3℃のドライコンディションでスタートした。

公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハード(白色)にC3、ミディアム(黄色)にC4、ソフト(赤色)にC5コンパウンドを投入。Q3進出者に追加提供されるコンパウンドはソフトタイヤが指定された。

予選Q1:ピットレーンであわや

エントリーした全20台で争われる予選第1ラウンドのQ1では、全車がソフトタイヤでコースに入った。ハミルトンは最速通過を果たしたものの、縁石を大きく跨ぐ形となりフロアの破損が疑われたため、新品2セットを費やす事になった。

ピットレーンでは、突如前に飛び出してきたニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)を避けるためにフェルスタッペンが急制動を強いられ、タイヤにフラットスポットが出来たとして不満を爆発させるシーンがあった。一件は予選後に審議される。

そんなラティフィはセッション最終盤、計測に入ろうと最終コーナーでアクセルを踏み込んだところ、冷えたタイヤが路面を捉えきれずに横滑りを起こし黄旗の原因に。18番手に付けた僚友ジョージ・ラッセルからコンマ4秒落ちの20番手最下位でクルマを下りた。

F1での自身最後の予選に臨んだケビン・マグヌッセン(ハース)は、今季3基目のCE及びESの投入によって決勝での最後尾が確定しているためクルマはレースを重視した仕様と見られるが、それでも燃料が軽い状態のVF-20での最後のドライビングを堪能。Q2は叶わなかったが、僚友ピエトロ・フィッティパルディを堅実に抑え、17番手タイムを記録した。

ノックアウト

  • キミ・ライコネン(Alfa Romeo)
  • ケビン・マグヌッセン(Haas)
  • ジョージ・ラッセル(Williams)
  • ピエトロ・フィッティパルディ(Haas)
  • ニコラス・ラティフィ(Williams)

予選Q2:やり切ったベッテル、敗退

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、メルセデス、レッドブル・ホンダ、フェラーリ、ルノーの各陣営がミディアムを選択。FP3でのタイヤ選択から予見された通り、マクラーレンは2台で異なるコンパウンドをチョイスした。

2セット目はルクレールとフェルスタッペンを除く全車がソフトに履き替えた。2台は共にタイムを更新。Q2進出を決めた。

アルボンは1セット目で暫定4番手をマークしたものの、最終ターン21でトラックリミットを取られてしまいタイム抹消。2セット目にソフトを履き4番手タイムを記録した。

マグヌッセンと同じようにICE(内燃エンジン)を含む主要コンポーネントの交換でグリッド降格が確定しているセルジオ・ペレス(レーシングポイント)は、インスタレーションラップのみで計測を行わなかった。

ルノー勢はエステバン・オコンが11番手、ダニエル・リカルドが12番と、2台揃ってノックアウトを喫した。オコンは今季予選対チームメイト戦歴を2勝とした。

フェラーリでの最後の予選となったセバスチャン・ベッテルは、10番手ガスリーに0.3
49秒届かず13番手に終わった。計測を終えると無線で「やり切ったよ」と口にした。

ノックアウト

  • エステバン・オコン(Renault)
  • ダニエル・リカルド(Renault)
  • セバスチャン・ベッテル(Ferrari)
  • アントニオ・ジョビナッツィ(Alfa Romeo)
  • セルジオ・ペレス(Racing Point)

予選Q3:今季最大の頂上決戦

トップ10グリッドを決する予選最終ラウンドのQ3では、ノリス、クビアト、ガスリーが中古を、他の7台は新品ソフトを1セット目に選んでコースに向かった。

1セット目を終えての上位4台は、ボッタス、フェルスタッペン、ハミルトン、アルボンという並びで、0.156秒という僅差に4台がひしめく今季最大の接戦の様相を呈した。

先陣を切って最終アタックに向かったハミルトンは、セクター1でコンマ1を削る全体ベストを記録するもセクター3で失速。それでも自己ベストを100分の8秒改善する暫定ポールに付けた。

その直後、後方から迫るボッタスがセクター3で大きなゲインを稼ぎ出し、1000分の61秒差でハミルトンから暫定トップを奪取。しかしながら、最後の最後にフェルスタッペンがミドルセクターで驚異的な仕事をやってのけ、2台のメルセデスW11をぶっちぎって換気の雄叫びを上げた。

2020年 F1アブダビグランプリ決勝レースは、日本時間12月13日(日)22時10分にスタート。1周5,554mのヤス・マリーナ・サーキットを55周する事でチャンピオンシップを争う。

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