2024年F1プレシーズンテスト《初日》総合結果:群を抜くフェルスタッペン、角田裕毅のRBは順調発進
2024年のF1プレシーズンテスト初日のセッションが2月21日(火)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで計8時間に渡って行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が全セクターを最速で繋ぐ1分31秒334の総合トップタイムを記録した。
王者レッドブルはテスト初日の作業を丸々、ディフェンディング・チャンピオンに託した。フェルスタッペンは分割ダクトを備えた「RB20」のステアリングを握って単独143周を走破。午前の段階で昨年のテスト初日最速タイムをただ一人、上回るタイムを刻むと、最終的には後続に1.140秒もの差をつけ、ドライバーズ選手権4連覇に向けて順調なスタートを切った。
フェルスタッペンは頭一つ飛び抜けたが、以下トップ4までは週末のグランプリ予選並みに接近した。
マクラーレンは朝の出だしで少し遅れたが、それでも午前にMCL38での作業を担当したオスカー・ピアストリは50周以上を走り込み、午後にステアリングを引き継いだランド・ノリスは2番手を記録した。
午前にフェラーリSF-24をドライブしたシャルル・ルクレールは何度かロックアップに見舞われ、ターン1へのアプローチで若干のバウンシングに苦戦する姿を見せるも2番手をマーク。午後を担当したカルロス・サインツはノリスにジャスト0.1秒差の3番手を刻んだ。
角田裕毅はRB(旧アルファタウリ)の新車「VCARB 01」での最初の走行を担当。63周を走り込み、午前のセッションでトップから1.588秒落ちの5番手につけた。午後にタスキを受けたダニエル・リカルドは3番手サインツに0.015秒差の総合4番手を記録した。
Pos | Driver | Team | Time | Gap | Laps | Tyre |
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1 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:31.344 | 0.000 | 143 | C3 |
2 | ノリス | マクラーレン | 1:32.484 | 1.140 | 73 | C3 |
3 | サインツ | フェラーリ | 1:32.584 | 1.240 | 69 | C3 |
4 | リカルド | RB ホンダRBPT | 1:32.599 | 1.255 | 52 | C3 |
5 | ガスリー | アルピーヌ | 1:32.805 | 1.461 | 61 | C3 |
6 | ストロール | アストンマーチン | 1:33.007 | 1.663 | 54 | C3 |
7 | ルクレール | フェラーリ | 1:33.247 | 1.903 | 64 | C3 |
8 | アロンソ | アストンマーチン | 1:33.385 | 2.041 | 77 | C3 |
9 | ピアストリ | マクラーレン | 1:33.658 | 2.314 | 57 | C3 |
10 | 周冠宇 | ザウバー | 1:33.871 | 2.527 | 63 | C3 |
11 | サージェント | ウィリアムズ | 1:33.882 | 2.538 | 21 | C3 |
12 | ラッセル | メルセデス | 1:34.109 | 2.765 | 122 | C3 |
13 | 角田裕毅 | RB ホンダRBPT | 1:34.136 | 2.792 | 64 | C3 |
14 | ボッタス | ザウバー | 1:34.431 | 3.087 | 68 | C3 |
15 | アルボン | ウィリアムズ | 1:34.587 | 3.243 | 40 | C4 |
16 | オコン | アルピーヌ | 1:34.677 | 3.333 | 60 | C1 |
17 | マグヌッセン | ハース | 1:35.692 | 4.348 | 66 | C3 |
18 | ヒュルケンベルグ | ハース | 1:35.906 | 4.562 | 82 | C3 |
火曜の現地は日差しに恵まれ、気温は22℃~25℃、路面温度は30℃~39℃と変化。C4コンパウンドを履いたのはウィリアムズのみで、大部分がC3コンパウンドのみで周回。アルピーヌはC1コンパウンドで半日を過ごした。
アストンマーチンはフェルナンド・アロンソが午前に最多77周を重ねると、午後にAMR24をドライブしたランス・ストロールがピエール・ガスリー(アルピーヌ)を0.076秒差で上回る5番手をマークした。
ストロールは左のリアビューミラーが脱落するトラブルに見舞われた。後続のリカルドは間一髪で交わしたが、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は左フロントでこれを轢いた。
ザウバー(ステイク)は午後にバルテリ・ボッタスから作業を引き継いだ周冠宇が10番手を刻み、同じくウィリアムズの午後を担当したローガン・サージェントを0.011秒差で11番手に退けた。
レギュレーション刷新から3年目という事で、新車とは言え多くが高い信頼性を発揮して順調にプログラムをこなしたが、「FW46」は午前に燃料ポンプ、午後にドライブシャフトのトラブルに見舞われ、ウィリアムズはトータル僅か61周と十分に走り込む事ができなかった。
⚠️ YELLOW FLAG ⚠️
Alex Albon has pulled to the side of the track and stopped! #F1Testing #F1 pic.twitter.com/2dF2ieCrSC
— Formula 1 (@F1) February 21, 2024
ローガン・サージェントは高速のターン9で派手なスピンを喫し、その後、ピットインしてコースに復帰した直後にシャフトの問題に見舞われた。午前を担当したアレックス・アルボンは21周のみで初日を終えた。
Whoa! 😮
Logan Sargeant goes sideways through Turns 9 & 10 but keeps his Williams out of the barriers 😰#F1Testing #F1 pic.twitter.com/eBwqxE9qdR
— Formula 1 (@F1) February 21, 2024
対照的にハースはケビン・マグヌッセン、ニコ・ヒュルケンベルグ共にタイムシートの最下位に沈んだが、昨年の課題であったタイヤマネジメントの問題解決に向けて、この日全チーム最多となる146周の大量周回を重ねてデータを収集した。
ジョージ・ラッセルはこの日、フェルスタッペンと並んで唯一、単独でチームの作業を担当。106周を走り込み、12番手でクルマを降りた。
バーレーンテスト2日目は22日(木)日本時間16時より、1時間のランチブレイクを挟んで25時までの8時間に渡って行われる。セッションはDAZNとフジテレビNEXTが完全ライブ配信・生中継する。