レッドブルRB22が「ベンチマーク」発進、メルセデスが警戒するデプロイ優位の鍵は”1速”にあり?

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バーレーンで開幕した2026年F1プレシーズンテストで、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が存在感を示した。4度の世界王者は、初日から全18名の中で最多となる136周を走破し、「RB22」の信頼性が非常に高い水準にあることを示すだけでなく、ランド・ノリス(マクラーレン)に0.129秒差の2番手タイムをマークした。

特筆すべきは一貫性だった。フェルスタッペンはC1、C2、C3コンパウンドを履いて、それぞれ約10周の連続走行を実施。各々で1分37秒台から1分38秒前半をキープしたが、このレンジで10周以上のスティントをこなしたドライバーは他にいなかった。

一方で注目を集めたのは、回生エネルギーのデプロイメントだ。

レッドブルを「ベンチマーク」と評するメルセデス

レッドブルにとって2026年は歴史的な転換期だ。長年続いたホンダとの提携を終え、フォードと共同開発した初の自社製パワーユニットを実戦投入する。

新参メーカーゆえに当初は苦戦も予想されたが、バルセロナ・シェイクダウンでは堅実な信頼性を示した。ライバル陣営の評価も高い。

メルセデスのチーム代表トト・ウォルフはバーレーンテスト初日、現時点での「ベンチマーク」はレッドブル・フォードとの見方を示した。「彼らはストレートで他よりも多くエネルギーを展開しているように見える」と語り、単発のアタックだけでなく、「10周連続」で高いエネルギー放出を維持している点に注目した。

ウォルフによれば、レッドブルはストレートにおいて1周あたり約1秒のアドバンテージを稼いでいたという。もっとも、メルセデスは現在、圧縮比問題で注目を浴びているため、政治的な思惑が絡んだ発言と見ることもできる。

1速ギアの活用とエネルギーマネジメント

バーレーン・インターナショナル・サーキットを走行するマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)のRB22、2026年2月11日(水) F1プレシーズンテスト初日 (1)Courtesy Of Red Bull Content Pool

バーレーン・インターナショナル・サーキットを走行するマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)のRB22、2026年2月11日(水) F1プレシーズンテスト初日 (1)

一方で、RB22の回生パフォーマンスの背景については、独自のエネルギー回生走法がある可能性も指摘されている。ジャーナリストのスコット・ミッチェル=マルム氏は、フェルスタッペンの走行スタイルに着目する。

フェルスタッペンは、本来は不要とみられる場面でも1速ギアを使用することで、バッテリーの回生効率を高めていた可能性があるという。

2026年規定では電動出力が最大350kWに達し、パワーユニット総出力の約半分を占めるまでに比重が高まっている。つまり、エネルギーの回生と展開は、パフォーマンスの中核を成す要素というわけだ。一方で電動パワーの持続性はバッテリー残量に依存するため、効率的な回生が鍵となる。

回生の手法は主に、ブレーキング時の回収、コーナリング中の高回転維持、コーナー進入前の早めのアクセルオフ、そして全開走行中の回生などが挙げられる。

午後のセッションではアウディも同様のアプローチを試みていたとされるが、フェルスタッペンの挙動が滑らかだったのに対し、アウディのマシンは挙動が乱れる場面があったという。

もっとも、積極的なダウンシフトのみでウォルフの指摘する優位性のすべてを説明できるとは考えられず、パワーユニット全体の統合度や独自のエネルギーマネジメント戦略など、複合的な要素が関与している可能性が高い。

慎重姿勢を貫くフェルスタッペン

バーレーン・インターナショナル・サーキットのパドックを並んで歩くレッドブルのアイザック・ハジャーとマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2026年2月11日(水)F1プレシーズンテスト初日Courtesy Of Red Bull Content Pool

バーレーン・インターナショナル・サーキットのパドックを並んで歩くレッドブルのアイザック・ハジャーとマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2026年2月11日(水)F1プレシーズンテスト初日

周囲の評価とは対照的に、テスト初日の走行を終えたフェルスタッペンは慎重な姿勢を崩さなかった。

「今日は良い一日だった。たくさん走り込めたし、さまざまなプログラムを試すことができた」と振り返りつつ、「レッドブル・フォード・パワートレインはまだ新しいプロジェクトだ。開幕戦に向けて学ぶべきこと、解決すべきことは山積みだ」と語った。

さらに「実際の週末に行う手順も数多く試した。長年にわたってF1に参戦しているPUメーカーにとっては基本的な作業かもしれないけど、僕らは新参だから、一つ一つ確認しなきゃならない」とも述べた。