
ウォルフ「どんだけ頭が悪いんだ?」マルコを痛烈非難、“譲り疑惑”で波紋…フェルスタッペンの相棒GPは謝罪
2025年F1第23戦カタールGPの決勝レースを経て、メルセデスのトト・ウォルフ代表が怒りを露わにした。その矛先は、レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコと、マックス・フェルスタッペンのレースエンジニアを務めるジャンピエロ・ランビアーゼ(GP)に向けられた。
事の発端は、レース終盤の残り2周で起きたオーバーテイクだ。アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)のミスを突き、ランド・ノリス(マクラーレン)が4位に浮上。これにより選手権リーダーのノリスは2ポイントを追加し、フェルスタッペンとのポイント差を「10」ではなく「12」に留めた。
この状況を受けランビアーゼは無線でフェルスタッペンに対し、アントネッリが「ノリスに道を譲ったように見える」と伝えた。
さらに、イギリスの専門誌『Autosport』によれば、マルコも「ランドを“どうぞ”と言わんばかりに2回も前に行かせていた。あれは誰が見ても明らかだった」と語った。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
優勝後、パルクフェルメでヘルムート・マルコ(レッドブル・レーシング顧問)から祝福を受けるマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年11月30日(日) F1カタールGP決勝(ロサイル・インターナショナル・サーキット)
マルコに向けられたウォルフの痛烈非難
マルコの発言についてウォルフは、「ヘルムートには『お大事に』というべきかもしれない。全くもってナンセンスだ。聞くだけで呆れる話だ」と非難した。
「我々はコンストラクターズ選手権で2位を争う立場にある。それはチームにとって重要なことだ。キミ(アントネッリ)はあの時、3位を懸けて争っていた」
「そんな状況でわざと譲ったなんて、どんだけ頭が悪いんだ? レース展開そのものにも腹が立っているし、最後のミスも腹立たしいのに、その上、あんな戯言を聞かされるとは、開いた口が塞がらない」
GPへの直接抗議、そして謝罪
レース後、ウォルフはランビアーゼの元へ向かい、直接抗議した。そこでランビアーゼは自身の非を認めたという。
「GPとは話をした。彼はあの瞬間、感情的になっていたんだと思う。あれでチャンピオンシップ争いが、より難しくなったわけだからね」
「彼には『キミは単にコースオフしただけだ』と伝えた。前のコーナーで少し乱れて速度が落ち、そのままアクセルを踏めば、ああいうことは起き得る。そしてポジションを失った。それだけのことだ。GPとはもう何も問題ない。彼は『状況を見ていなかった』と言っていた」
「ドライバーズタイトルに干渉しようだなんて、なぜ我々がそんなことをするんだ? 幽霊でも見ているんじゃないかと自問自答すべきだ。GPには『SNSでかなり炎上している』と伝えた。彼は『余計な騒ぎを起こしたならすまない』と謝っていた」
失意のアントネッリ
おそらく、残り2周の逆転劇に誰よりも失望しているのは、疑惑の当事者となったアントネッリ自身だろう。あれは、カルロス・サインツ(ウィリアムズ)との表彰台争いの最中に起きた痛恨のミスだった。
「表彰台があれだけ近かったことを考えると、5位に終わってしまい本当に悔しい」
「カルロス(サインツ)の後ろでかなりのタイムを失ってしまった。ダーティエアでタイヤがかなりオーバーヒートしていたんだ」
「ハードタイヤでかなりプッシュしていて、ようやくDRS圏内に入れそうだったのに、ターン9で少しオーバースピードになって挙動が大きく乱れてしまった。予想外だったし、リアを失ってコースオフしてしまった」
「ミスの原因を分析する必要がある。確かに進入スピードは速かったけど、そこまで極端じゃなかったんだ。4位を逃してしまい残念だよ。2ポイントを失ったわけだからね」
2025年F1第23戦カタールGP決勝では、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季7勝目を上げた。2位はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位表彰台にはカルロス・サインツ(ウィリアムズ)が滑り込んだ。
ヤス・マリーナ・サーキットを舞台とする次戦最終アブダビGPは、12月5日のフリー走行1で幕を開ける。