F1最速ラップポイント、2024年末での廃止が決定…導入6年。レッドブル/RB共謀疑惑を経て
FIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)はF1第19戦アメリカGPを前に、2024年のF1シーズンを以てファステスト・ラップに対するボーナスポイント制を廃止する決定を下し、2025年の競技規定を改定した。
僅か6年での廃止となる。F1は「スポーツの整合性を維持しつつも、ショーを改善できるソリューション」を検討した結果、2019年に本ルールを導入した。
理由は明らかにされていないが、直近のシンガポールGPではファステスト・ラップを巡る疑惑と論争が勃発した。
レッドブルの姉妹チーム、RBに所属するダニエル・リカルドがファステスト・ラップを刻み、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)と今季タイトルを争うランド・ノリス(マクラーレン)からボーナスポイントを奪った。
ボーナスポイントはトップ10フィニッシャーに限定される。シンガポールGPで18位に終わったリカルドがこれを手にすることはなかった。
マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、レッドブル系列の2チームがノリスから最速ラップポイントを奪うために共謀した疑いがあるとして、追及する意向を明らかにしていたが、後にレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表と微笑み合うツーショット写真をSNSに公開し、状況に何らかの進展があったことをうかがわせた。
今回のルール変更について、F1第19戦アメリカGPを前にノリスは、「どうして変更されたのか、さっぱり分からない」と語った。
「個人的にこのルールは気に入っていた。何か別のことをするチャンスがあるという点でね」
「時にはリスクを取って挑戦する価値があったし。リスクというのは、ピットストップで失敗したりといったことだけど、それも競争の一部だ」
「シンガポールのような状況が繰り返されるのであれば、変更は正しい判断かもしれないけど、シンガポール後にみんなが疑問を抱いたからといって、それだけで変更すべきではないとも感じている」