バーレーン・インターナショナル・サーキットのピットレーンを走行するアレックス・アルボン(ウィリアムズ)、2024年2月29日F1バーレーンGP FP2
Courtesy Of Williams

テスト周回数不足が仇「防げたトラブル」とアルボン、2台揃って失速のウィリアムズ

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アレックス・アルボン(ウィリアムズ)は2日(土)の57周のレースを通してメカニカルトラブルに見舞われた結果、FW46のポテンシャルを発揮できなかったとして信頼性不足に苦言を呈するとともに、バーレーンテストで周回数を稼げていれば防げた問題だと指摘した。

開幕F1バーレーンGPの序盤、ローガン・サージェントはステアリングホイールに問題を抱え、ターン4脇のランオフエリアで一時ストップ。再始動してコースに戻ったが、早々に戦線から離脱した。

アルボンも同じように今季に向けて刷新されたステアリングにトラブルを抱え、必要な時にセッティングを変更できなかった。加えてワークスの2台と同じようにメルセデス製パワーユニットがオーバーヒートし、パワーダウンのレースを強いられた。

15位でクルマを降りたアルボンは「レース中ずっと問題を抱えていて、大きく遅れを取ってしまった。これに関してはテストでもっと走れていれば回避できたはずだ」と語った。

「レースを通してずっとオーバーヒートしていてパワーが落ちていた。次のジェッダまでに見直して改善していきたい。ペース的にはライバルとかなり似たような感じで、中団争いは接近している。厳しい戦いになるだろうね」

テストでのチーム別総周回数
順位 チーム 周回数 距離(km)
1 ハース・フェラーリ 439 0 2376
2 フェラーリ 416 -23 2251
3 レッドブル・ホンダRBPT 390 -49 2111
4 アストンマーチン・メルセデス 378 -61 2046
5 ザウバー・フェラーリ 378 -61 2046
6 RB ホンダRBPT 366 -73 1981
7 メルセデス 361 -78 1954
8 アルピーヌ・ルノー 334 -105 1808
9 マクラーレン・メルセデス 327 -112 1770
10 ウィリアムズ・メルセデス 298 -141 1613

20位最下位でレースを終えたサージェントは「苛立たしいことに、昨日の予選に続いてステアリングホイールの電子制御のトラブルが再発してしまった」と振り返った。

「それにPUの温度にも少し苦労した。おかげで前のクルマに近づくことができなかった。自分達で解決できないことはないけど、何にしても今後に向けて洗いざらい理解する必要がある」

車両パフォーマンス部門を率いるデイブ・ロブソンは「レース序盤から2台のクルマに問題を抱え、ハードにプッシュするチャンスを2人のドライバーに与えることができなかった」と認めた。

「接戦のトラフィックを走行する中、PUが温度限界にあったため、注意深くマネジメントしなければならなかった」

「またローガンは、電子制御の問題に悩まされ、それによってタイヤにフラットスポットを作ってしまい、ピットストップでステアリングを交換することになった」

「来週土曜日のジェッダでのレースまでに完全に修正しなければならない問題があるのは明らかだ」

「昨日もそうだったように中団はかなりタイトだ。もっと良い仕事をしていればポイント獲得のチャンスがあったはずだ」

ファンステージを終えて談笑する角田裕毅(RB)とウィリアムズのローガン・サージェント、アレックス・アルボン、2024年2月29日F1バーレーンGP FP2Courtesy Of Williams

ファンステージを終えて談笑する角田裕毅(RB)とウィリアムズのローガン・サージェント、アレックス・アルボン、2024年2月29日F1バーレーンGP FP2


3月2日(日)の2024年F1第1戦バーレーンGP決勝レースではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にチームメイトのセルジオ・ペレス、3位にカルロス・サインツ(フェラーリ)が続く結果となった。

ジェッダ市街地コースを舞台とする次戦サウジアラビアGPは3月7日のフリー走行1で幕を開ける。

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