F1サンパウロGP決勝:最速タイヤ戦略、気になる天気と4名昇格のスターティンググリッド
インテルラゴス・サーキットを舞台として、FIA-F1世界選手権第21戦サンパウロ(旧ブラジル)GPの決勝レースが現地11月5日(日)にスタートを迎える。スターティング・グリッドと予想される最速タイヤ戦略、気になる天気を見ていこう。
スターティング・グリッド
予選中にピットレーンで後続車両を妨害したとして、ジョージ・ラッセル(メルセデス)とアルピーヌのピエール・ガスリーおよびエステバン・オコンにぞれぞれ、2グリッド降格ペナルティが科された。
これによりランド・ノリス(マクラーレン)が6番手に、カルロス・サインツ(フェラーリ)が7番手に昇格するなど、4台が恩恵を受けた。
フロントロウに着くのはポールシッターのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)だ。2列目にはランス・ストロールとフェルナンド・アロンソのアストンマーチン勢が並ぶ。
以下は暫定スターティンググリッド。決勝直前に発表される正式版との差異が発生した場合は更新される。予選順位との変動値を合わせて記す。
Pos | Driver | Team | Qualifying |
---|---|---|---|
1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1(-) |
2 | C.ルクレール | フェラーリ | 2(-) |
3 | L.ストロール | アストンマーチン | 3(-) |
4 | F.アロンソ | アストンマーチン | 4(-) |
5 | L.ハミルトン | メルセデス | 5(-) |
6 | L.ノリス | マクラーレン | 7(+1) |
7 | C.サインツ | フェラーリ | 8(+1) |
8 | G.ラッセル | メルセデス | 6(-2) |
9 | S.ペレス | レッドブル | 9(-) |
10 | O.ピアストリ | マクラーレン | 10(-) |
11 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 11(-) |
12 | K.マグヌッセン | ハース | 14(+2) |
13 | A.アルボン | ウィリアムズ | 15(+2) |
14 | E.オコン | アルピーヌ | 12(-2) |
15 | P.ガスリー | アルピーヌ | 13(-2) |
16 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 16(-) |
17 | D.リカルド | アルファタウリ | 17(-) |
18 | V.ボッタス | アルファロメオ | 18(-) |
19 | L.サージャント | ウィリアムズ | 19(-) |
20 | 周冠宇 | アルファロメオ | 20(-) |
想定されるタイヤ戦略
決勝は土曜のスプリントの3倍のレースディスタンスで争われる。ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラはスプリントのデータを引き合いに「ソフトとミディアムを組み合わせた2ストップ戦略がベターなのは明らかだ」と語る。
「スプリントを見る限り、かなり長いスティントであってもソフトが有効な選択肢であることは明らかだ。スティントの長さと、異なるコンパウンドをどのような順番で使うのかという事との間で、適切なバランスを見つけることが鍵となるだろう」
スプリントではソフトを履いたメルセデス勢が僅か数周ほどでタイヤに苦戦し始める場面があった。また、ミディアムを履いてスプリントに挑んだハース勢は大きく後退した。
イゾラは「ここにはオーバーテイクが可能なポイントが幾つかある。タイヤマネジメントをあまり気にせずにプッシュしたいのでれば、たとえ理論上は最速ではないとしても、3ストップ戦略を排除すべきではないだろう」と指摘する。
「ソフトを履いたドライバーが丁寧なマネジメントを要求されたのは事実だが、ミディアムの方がデグラデーションが酷かったのもまた事実だ。この点は注意深く見ていく必要がある」
「それにここではアンダーカットが非常に効果的だ。この点も覚えておく必要がある」
気になる天気は…
レースが始まる日曜現地14時のサンパウロは気温22℃の晴天が予想されており、71周を通してドライコンディションが見込まれる。
スプリントは気温28度のコンディションでスタートした。気温の低下が見込まれる事から、リアタイヤのオーバーヒートは低減される。メルセデスにとっては朗報となるかもしれない。