8月26日(土)のザントフォールト・サーキットは雨に見舞われ3度の赤旗が振られる等、2023年F1第14戦オランダGPのFP3は滑走乱舞の混沌としたセッションとなった。トップに立ったのはマックス・フェルスタッペン（レッドブル）。角田裕毅（アルファタウリ）は13番手を経て予選に臨む。

気温16℃、路面20℃のウエットコンディション。予選前最後のプラクティスはランド・ノリス（マクラーレン）と2台のレッドブルが開始早々にコースアウトする展開で始まった。辛うじて壁との衝突を避けたフェルスタッペンは「何が起きたのか分からない！突然、グリップを失った」と報告した。

開始9分、まずはケビン・マグヌッセン（ハース）が低速ながらも、前日に事故が多発したターン3の出口でクラッシュ。1回目の赤旗が振られた。ギュンター・シュタイナー代表は「かなり頭にきている」と大層ご立腹だった。

「新しいウイングが2セットしか残っていない状況での、このターン3のアウトラップで起きた一件には本当にガッカリだ」

「彼はリアタイヤを滑らせスピンした。アウトラップのタイヤが冷えていることは分かっているというのに」

8分の中断を経て、インターミディエイトを履いたバルテリ・ボッタス（アルファロメオ）のコースインと共にセッションが再開されると、今度は同じアルファロメオC43を駆る周冠宇が最終2つ目のターン13からの立ち上がりでリアを失い、グラベルに捕らわれた。こちらもマグヌッセン同様、低速走行中だった。

10分間の中断を経て再開されても混乱は収まらない。

エステバン・オコン（アルピーヌ）がターン1で止まり切れず、バリアに正面衝突した直後、ダニエル・リカルドの後任としてアルファタウリでのF1デビューを迎えたリアム・ローソンが最終コーナー入口に向けてスピン。3回目の赤旗が振られた。

ローソンはフロントウイングの左翼端板を破損したものの自力でピットへと戻り、チームメイトの角田裕毅から2.799秒遅れの18番手、全車最多となる26周を重ねてセッションを終えた。遥かに経験豊富な先輩ドライバー達が同じ場所で同じ様に苦しんでいた事を踏まえれば許容可能なミスと言えるだろう。

セッションは残り9分で再開された。最終盤はドライラインが現れ始め、2秒以上高速化するなどタイムシートが大きく入れ替わる展開となった。

ジョージ・ラッセル（メルセデス）は全体ベストの1分21秒631からコンマ4秒遅れの2番手を刻み、最速を刻んだフェルスタッペンの僚友セルジオ・ペレスがジャスト1秒落ちの3番手に続いた。

フェルナンド・アロンソ（アストンマーチン）はペレスに1000分の3秒及ばなかったが、それでもルイス・ハミルトン（メルセデス）を抑えて4番手をマーク。好調ウィリアムズのアレックス・アルボンはオスカー・ピアストリ（マクラーレン）を抑えて6番手を記録した。

シャルル・ルクレールは幾度となくコース外に飛び出すなど苦戦。9番手に留まり、チームメイトのカルロス・サインツも12番手と、フェラーリ勢は初日に続いてパッとしなかった。

全3ラウンド、計1時間が予定されるF1オランダGPの公式予選は、日本時間8月26日(土)22時からザントフォールト・サーキットにて行われる。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第14戦オランダGPフリー走行3（FP3）リザルト

コンディション

セッション概要

サーキット

F1オランダGP特集