2021年12月4日のF1サウジアラビアGP予選でポールポジションを獲得し、スタンドのファンの声援に応えるメルセデスのルイス・ハミルトン、ジェッダ市街地コースにて
Courtesy Of Daimler AG

フェルスタッペンがポールだったはず、とハミルトン…事故に救われ今季5度目のPP「決勝でレッドブルが速いのは間違いない」

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12月4日のF1サウジアラビアGP公式予選でルイス・ハミルトン(メルセデス)は逆転の今季5度目のポールポジションを獲得したが、ライバルのクラッシュがなければポールはあり得なかったと認めた。

予選の出だしは悪く、ハミルトンはQ1でトップ通過のセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)から0.445秒落ちの9番手に留まった。曰く、予選の全セッションを通してタイヤに苦戦していたと言う。

「予選では、Q1からずっとタイヤのグリップに手を焼いていたんだ。今週末は必ずしも苦労していたわけじゃないんだけど、予選では悪化しちゃってね…。バルテリにも遅れをとってしまった」とハミルトン。

「(Q3の)最終ラップでもかなりのスナップがあってね。あれはターン8だった。兎に角、のるかそるか、って感じでね。期待していたほど速く走れなかったし、あれが精一杯だった」

ハミルトンは、Q3最終ラップの最終コーナーでクラッシュせずに計測ラップを終えていれば、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がポールポジションを手にしたはずと認め「だから、とにかく嬉しいし感謝してる。明日に向けてチーム一丸となって頑張るだけさ」と付け加えた。

フェルスタッペンは壁ギリギリに迫る鬼神の走りを見せ、ハミルトンに対してコンマ2秒のアドバンテージを以て最終コーナーに向かったが、ブレーキングでタイヤをロックアップさせバランスを崩し、外側の壁に突っ込み3番手に終わった。

ハミルトンはジェッダ市街地コースの全体が「チャンピオンズ・ウォール」で囲われていると表現した。これはF1カナダGPの舞台、ジル・ビルヌーブ・サーキットの最終コーナーの愛称で、過去にミハエル・シューマッハやデイモン・ヒルら多くのF1王者達を沈めてきた事から名付けられた。

「ここではアタックをするかしないか、そのギリギリのところで適切なバランスを取ることが大切なんだ。マックス(フェルスタッペン)を見ても分かるように誰もが皆、ギリギリのところで争っている」

「それに、ここは至るところにチャンピオンズ・ウォールがあるからね。本当に難しく、信じられないほどの高速サーキットだ。でも楽しかった。強烈だけど楽しい」

チャンピオンシップ争いにおけるフェルスタッペンとのポイント差は8点。ここでライバルに優勝を許せば8度目のタイトル獲得は絶望的な状況となるだけに、ハミルトンにとって明日の決勝レースをポールからスタートする事の意味は極めて大きい。

ハミルトンは「レースでレッドブルが速いのは疑いない」としながらも「僕らは勝つためにここにいるんだ」と述べ「だからこそ、バルテリ(ボッタス)を含めてチーム一丸となって賢く、そして圧倒的に上手くやる必要がある」と続けた。

「そして、後は楽しむだけ。ナイトレースだし、新しいコースだし、未知の要素が多いしね。そうさ、僕らはプッシュし続ける」

2021年 F1サウジアラビアグランプリ決勝レースは、日本時間12月5日(日)26時30分にスタート。1周6,175mのジェッダ市街地コースを50周する事でチャンピオンシップを争う。

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