セルジオ・ペレス、ボッタスの”酷いミス”でエンジン喪失の危機「謝罪されても結果は変わらない」
F1第11戦ハンガリーGP決勝レースの1周目の事故に関してはバルテリ・ボッタスに非があるとして次戦ベルギーでの5グリッド降格が科されたが、被害に遭ったセルジオ・ペレスは自身にもグリッド降格が科されるのではと恐れている。
2番グリッドのボッタスはブレーキングを見誤りタイヤをロックさせてランド・ノリスに接触した。この衝撃でマクラーレンMCL35Mがマックス・フェルスタッペンを、メルセデスW12がペレスを直撃。その場でリタイヤを強いられた。
ペレスは1周目の事故を「何と言って良いのか分からないけど、あんな形でターン1で追突されるなんて信じ難い事だし、チームにとっては大打撃だよ」と振り返った。
「スタートを決めて3番手に上がり、あのコンディションならチャンスがあると思ってたのに、僕にできる事は何もなかった。本当に残念だ」
「事故当時はいきなり大きな衝撃があったって事だけしか分からず、どういう状況だったのか確認するためにリプレイ映像を見直してみた」
「ボッタスの酷いミスだった。ターン1でのブレーキングが遅かったがために僕を含めた多くのマシンが道連れにされてしまい、マックスのマシンにも酷いダメージを負わせる事になった」
「自分のミスだと謝罪に来てくれたけど、故意ではなくレースでは時々こういった事も起こるとは言え、それで結果が変わるわけじゃない」
「酷いダメージを受けた事で僕らのレースは終わってしまい、ポイント獲得のチャンスも奪われてしまったんだからね」
ペレスのリタイヤの原因は車体ではなくパワーユニットにあったようだ。当初は走行を続けていたものの、事故によってダメージを負ったエンジンが停止してしまったためにペレスはヘルメットを脱いだ。
チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「詳細に調べる必要があるが、取り急ぎの報告によると、もう使えないという事だった」と述べ、シーズンのいずれかの段階で4基目を投入する事は避けられないとの見通しを示した。
「(もしそうなれば)酷いペナルティだ。なんて言って良いか分からない」とペレスはため息をついた。
ペレスは既にシーズン中に割り当てられた3基のICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、MGU-K、そしてMGU-Hの内の2基目を使用しており、ES(バッテリー)とCE(コントロール・エレクトロニクス)に至っては既に上限目一杯に達している。
8月1日(日)にハンガロリンクで行われた2021年F1第11戦ハンガリーグランプリ決勝レースでは、2番グリッドからスタートしたエステバン・オコン(アルピーヌ)が7台リタイヤの大混乱のレースを制してキャリア初優勝を飾った。
レース後のセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)に対する失格処分を経て、2位はルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位はカルロス・サインツ(フェラーリ)という結果となった。
スパ・フランコルシャンを舞台とする次戦ベルギーGPは8月27日のフリー走行1で幕を開ける。