苛立ち募るフェルスタッペン「またメルセデスにやられた」2戦連続で大量得点喪失…ハミルトンに首位奪われる
シーズン前半の最終戦、F1第11戦ハンガリーGP決勝を経て、マックス・フェルスタッペンが築き上げてきたドライバーズランキングでのリードは完全に消失。ルイス・ハミルトンに逆転を許した状態でサマーブレイクを迎える事になった。
ハミルトンとの接触による悪夢のリタイヤから2週間。フェルスタッペンはハンガロリンクでの雪辱に燃えたものの結果は10位フィニッシュ(繰り上がり9位)と、辛うじて得点圏内でクルマを降りるのみだった。
その原因はハミルトンの僚友、メルセデスのバルテリ・ボッタスにあった。
インターミディエイトを履きブレーキングポイントを見誤ったボッタスは、1周目のターン1でランド・ノリス(マクラーレン)に衝突。制御を失ったノリスがフェルスタッペンの右脇腹に突っ込んだ。
フェルスタッペンはレース後にSky Sportsのインタビューに応じて「またしてもメルセデスにやられた」と不満をあらわにした。
「接触の影響でクルマの側面全体、バージボード全体、それにフロアもダメージがあった。正直に言って、ドライブするのは殆ど不可能な状態だった」
「それでもベストを尽くして1ポイント(昇格により2点に)を獲得したわけで、少ないながらも得られたものはあったと思うけど、もちろん望んだ結果じゃない」
一方のハミルトンはタイヤ交換のタイミングを誤った事で一時は最後尾にまで転落したものの、終わってみれば2位表彰台と、ここでも着実に大量ポイントを稼ぎ出した。
その結果フェルスタッペンは、ドライバーズ・ランキングでの首位の座をハミルトンに明け渡すと共に、その差はセバスチャン・ベッテルの失格処分を経て6点から8点にまで拡大した。
「レースは完全に僕らの手を離れていた。2連続で追いやられるなんて信じられない」
「レースが続けられるようにメカニックの皆が精一杯の事をやってくれたけど、ダメージの影響でダウンフォースは失われ、オーバーステアもアンダーステアも酷く、どうしようもなく位にドライブしにくかった」
F1サーカスはこの後、3週間強のサマーブレイクに入る。ファクトリーはシャットダウンされ、ドライバー達は束の間の休息を過ごす事になるが、フェルスタッペンに気の休まる暇はなさそうだ。
「これから夏休みが始まるけど、僕らは絶対に諦めないし、自分たちの事に集中してプッシュし続ける」
「2戦連続で本当に不運なレースが続いたけど、シーズンはまだ長いし、まだ何も終わっちゃいない」
8月1日(日)にハンガロリンクで行われた2021年F1第11戦ハンガリーグランプリ決勝レースでは、2番グリッドからスタートしたエステバン・オコン(アルピーヌ)が7台リタイヤの大混乱のレースを制してキャリア初優勝を飾った。
レース後のセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)に対する失格処分を経て、2位はルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位はカルロス・サインツ(フェラーリ)という結果となった。
スパ・フランコルシャンを舞台とする次戦ベルギーGPは8月27日のフリー走行1で幕を開ける。