レッドブル・ホンダ、再審査請求!英GPでのフェルスタッペンとの接触事故に対するハミルトンへの罰則に異議
レッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンとの接触によってルイス・ハミルトンに科せられた前戦イギリスGPでの10秒ペナルティに関して、国際自動車連盟(FIA)に再審査請求を提出した。
これを受けてFIAは、レッドブルとメルセデスの両チームに対して召喚状を発行した。ハンガリーGP開幕前日の7月29日(木)中央ヨーロッパ時間16時(日本時間23時)にオンライン上で聴取を行なう。FIAによるとレッドブルは7月23日(金)に再審査請求を提出した。
FIA国際スポーツ規約は「重要かつ関連性のある新たな要素が発見され、それが当該事項の決定時点において、見直しを求める当事者にとって入手不可能であった場合」にインシデントの再審査を認めている。
現時点ではレッドブルが用意している新たな証拠の詳細は分かっていない。証拠が規約の定めを満たしているとスチュワードによって判断されれば再調査が行われるが、そうでない場合は却下される。
直近ではアルファロメオが2020年のエミリア・ロマーニャGPで再審査権を行使した。これはキミ・ライコネンへの30秒ペナルティの裁定に関連して異議を唱えたもので、証拠自体は認められたが決定を覆すには至らなかった。
また2019年のカナダGPではセバスチャン・ベッテルに対する裁定についてフェラーリが権利を行使したが、この時は証拠そのものが認められなかった。
今季タイトル争いを繰り広げるフェルスタッペンとハミルトンは、シルバーストンでのレース1周目のコプスコーナー(ターン9)で接触。RB16Bは時速250kmでタイヤバリアに激突した。チームによると損害額は2億円近くに達した。
事故の責任はハミルトンにあるとして、スチュワードは10秒ペナルティと2点のペナルティポイントを科す裁定を下した。8度目のワールドチャンピオンを目指す36歳のイギリス人ドライバーは罰則消化に伴い一旦5番手にまで後退したものの、残り2周でシャルル・ルクレール(フェラーリ)を交わして逆転勝利を飾った。
レッドブル首脳陣はフェルスタッペンが病院にいる状況でハミルトンとメルセデスが盛大に勝利を祝った事、そして事故発生時のハミルトンの動きに激怒。ペナルティの内容は「あまりに寛大」であり、行為の危険性を踏まえればレース禁止に値する罰則が相当だと強く訴えた。
なおホーナーはレース後、スチュワードが下した裁定に抗議する可能性を示唆しつつも実際に行使するかどうかについては懐疑的な見方を示していた。