ハースF1、2021年にニキータ・マゼピンを起用…複数年契約を締結
ハースF1チームは12月1日(火)、ニキータ・マゼピンと複数年契約を締結し、2021年シーズンのF1世界選手権でレギュラードライバーとして起用する事を正式発表した。
米国ノースカロライナ州カナポリスのチームは、今季限りでロマン・グロージャン及びケビン・マグヌッセンとの契約を終了させる。後任にはミック・シューマッハの他に、21歳のロシア人ドライバーの名が取り沙汰されていたが、FIA-F2選手権最終ラウンドを前に正式にアナウンスされた。
ニキータ・マゼピンは参戦2シーズン目を迎えたF2で、シルバーストン及びムジェロで2勝を挙げ、更に表彰台4回にファステストラップ2回を記録。バーレーン・インターナショナル・サーキットで開催された前戦のスプリントレースで2位入賞を果たし、ドライバーランキング総合3位に浮上した。
チーム代表を務めるギュンター・シュタイナーはニキータ・マゼピンについて「彼は今季F2で、勝利を重ねて何度か表彰台を獲得するなど実力を証明し、今やジュニアランクを経て成熟したレーサーに成長した。F1でのニキータの活躍を楽しみにしている」と述べた。
ニキータ・マゼピンは「遂にF1ドライバーになるという生涯の夢が叶った」「彼らは若手ドライバーにチャンスを与えてくれている」と語り、チームオーナーのジーンハースを始めとするチームへの感謝の言葉を口にした。
またF1デビューに向けた意気込みとして「2021年以降のパッケージをより洗練させるため、チームは僕にフィードバックやインプットを求めてくるだろうけど、僕はその責任を引き受けるつもりだ。本当に待ち遠しい」と付け加えた。
マゼピンは所属先のハイテック・グランプリチームと共に、来週末にバーレーンで開催されるF2最終戦に出走した後、ハースF1チームに合流する。
マゼピンは2015年にカートからフォーミュラ・ルノー2.0NECに転向。その後の2シーズンはFIA-F3ヨーロッパ選手権に参戦し、2018年にGP3シリーズに戦いの場を移すと4勝を挙げて総合2位を獲得。2019年にFIA-F2選手権へのステップアップを果たした。
F1テストとしては、2019年5月に開催されたバルセロナでの2回目のインシーズンテストでメルセデスをドライブしている。
なおハースのもう一つの来季シートについては現時点では発表がない。