レッドブル・ホンダRB16をドライブしてソチ・オートドロームを走行するマックス・フェルスタッペン、2020年F1ロシアGPフリー走行2にて
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ボッタスが再び最速、ホンダ勢は7番手止まり…中団グループに飲まれる / F1ロシアGP《FP2》結果とダイジェスト

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2020年F1第10戦ロシアGP金曜2回目のフリー走行が現地9月25日にソチ・オートドロームで開催され、メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスが1分33秒519を記録。2番手につけた僚友ルイス・ハミルトンを0.267秒差で退け、初日をトップで締め括った。

ソチを得意コースとするボッタスはFP1に続いてFP2でもトップタイムを刻んだ。ロングランの最中に「コックピットの左側なんだけど、何かが手に付いていてステアリングが操作出来ない。これ、テープか何か?」と訴え、予定外のピットインを強いられる奇妙なハプニングもあったが、37周を走り込んで充実の一日とした。

3番手にはボッタスから1.058秒遅れでルノーのダニエル・リカルドが続いた。4・5番手はマクラーレン。カルロス・サインツがリカルドに0.146秒と迫る4番手タイムをマークし、僚友ランド・ノリスに0.124秒差をつけた。

いずれもブラック・アローとのギャップは1秒以上に達した。2014年にロシアGPがカレンダーに加わって以来続く”メルセデス不敗神話は、今年も健在と見える。

なおマクラーレン勢は、FP1に引き続きノリスに新型ノーズを、サインツに旧型ノーズを与えてセッションに臨んだ。アドレアス・ザイドル代表は「まだ始まったばかりだが金曜日の午後はまずまずだ。セッション終了後に、新旧ノーズの詳細を分析する予定だ」と語った。

マクラーレンとルノーが印象的な速さを示した事で、本来であれば最低でも3番手を争うべきレッドブル・ホンダ勢が中団グループに飲まれてしまった。フェルスタッペンはレーシングポイントのセルジオ・ペレスに0.158秒届かず7番手に甘んじ、アレックス・アルボンは12番手と大きく遅れた。

ステアリングに不満を訴えていたフェルスタッペンは、セッション中盤に逆バンクのターン14でタイヤスモークを上げて360度スピンを喫する場面があった。幸いにも接触などの被害はなかったが、オランダ人ドライバーと英国ミルトンキーンズのチームにとって、初日の午後のセッションは厳しい90分間となった。

また、搭載燃料量が不明であるものの、RB16はメルセデスW11はおろか、姉妹チームのアルファタウリ・ホンダAT01と同程度のロングランペースしか刻めず、課題多い1日となった。

午前のFP1に引き続き午後の現地ソチも日差しに恵まれ、予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温27.9℃、路面37.7℃、湿度48.9%のドライコンディションでスタートした。

前半は各車、本格的な予選シミュレーションに取り組んだ。1セット目のタイヤを返却して以降は、主としてソフトタイヤでのロングランに取り組んだ。今季初となるC5コンパウンドは昨年のロシアGPで使われておらず、チームはデータを持ち合わせていない。

FP1で2台をトップ10に送り込んだアルファタウリ・ホンダ勢は、ピエール・ガスリーが11番手、ダニール・クビアトが13番手と、ライバルに先行を許した。とは言え、7番手フェルスタッペンから11番手ガスリーまでは僅か0.162秒と非常に接近しており、この傾向は予選が行われる明日以降も続くものと見られる。

リカルドが好走を披露する一方で、同じR.S.20を駆るエステバン・オコンは冴えず、スクーデリア・フェラーリの2台、つまり、8番手のシャルル・ルクレールと10番手のセバスチャン・ベッテルに挟まれる9番手に留まった。

FP2で赤旗の原因となるクラッシュを喫したウィリアムズのニコラス・ラティフィは、マシンの修復作業に手間取った事で、セッション開始から20分ほどしてようやくマシンに乗り込んだ。恐らくは奇策狙いだろう。ウィリアムズはQ1突破が厳しいと見られるハースと並び、ロングランでソフトを履かずにハードとミディアムに集中した。

2020年F1第10戦ロシアグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間9月26日(土)18時から1時間半の日程で開催される。

2020年F1第10戦ロシアGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:33.519 37
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:33.786 +0.267 33
3 3 ダニエル・リカルド ルノー 1:34.577 +1.058 27
4 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 1:34.723 +1.204 36
5 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 1:34.847 +1.328 33
6 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1:34.890 +1.371 35
7 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:35.048 +1.529 30
8 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:35.052 +1.533 35
9 31 エステバン・オコン ルノー 1:35.139 +1.620 28
10 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:35.183 +1.664 35
11 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:35.210 +1.691 35
12 23 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:35.242 +1.723 31
13 26 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:35.461 +1.942 37
14 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 1:35.516 +1.997 33
15 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:35.563 +2.044 31
16 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:35.575 +2.056 30
17 18 ランス・ストロール レーシングポイント 1:35.627 +2.108 34
18 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:35.729 +2.210 32
19 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 1:36.053 +2.534 36
20 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:36.858 +3.339 32

コンディション

天気晴れ
気温27.9℃
路面温度37.7℃

セッション概要

グランプリ名 F1ロシアGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 ソチ・オートドローム
設立 2014年
全長 5872m
コーナー数 16
周回方向 時計回り

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