レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2020年F1ロシアGPにてcopyright Red Bull Content Pool

ホンダF1、ロシアGPで新PU…トラブル完全解決か「シミュレーションで再現」とフェルスタッペン

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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、ムジェロ・サーキットでの失意のDNFを誘ったホンダ製F1パワーユニット(PU)トラブルは解決されたと考えており、2020年シーズンの残る8ラウンドの全戦で表彰台を目指して戦っていきたいと闘志を燃やしている。

フェルスタッペンは、ICE(内燃エンジン)のモード制限が始まったモンツァでの第9戦をPUトラブルでリタイヤし、続く1週間後のムジェロでも似たような状況(停止状態からの加速)で不具合に見舞われた。結局、これが引き金となりオープニングラップのターン2でミッドフィールダーの混乱に巻き込まれ、グラベルの餌食となってヘルメットを脱いだ。

メカニカルトラブルが起因のリタイヤは今季3度目であり、仮にこの3レースで3位表彰台を獲得していた場合、フェルスタッペンは45ポイントを加えていた事になる。

ドライバーズランキング首位を走るルイス・ハミルトンとのギャップは80ポイントであるため、トト・ウォルフ代表の言う通り、ハミルトンが1度でもリタイヤすれば選手権を巡る戦いは混沌の状況となり得たが、現実には、王座戦はメルセデスのチームメイト対決に委ねられている。

フェルスタッペンは自身の責に拠らない理由で今季3戦目のリタイヤを強いられたものの、ソチでのレースを前に「もちろん、9レースで3回もリタイヤしているのは全く以てラブリーじゃないけど仕方がない。問題解決に取り組み、2度とトラブルが発生しないように努めている」と述べ、前向きな姿勢を強調した。

ムジェロで発生したPUトラブルの原因は、モンツァの時に起こったものとは異なる種類のものであったようだ。

ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは、ムジェロでのトラブルについて「複数の要因が複雑に絡み合って発生した」と説明し、フェルスタッペンは「ソフトウェアに関連する問題だった。テスト・リグを使ってシミュレーションで再現できたから原因は究明されたはず」と明かし、2度と再発する事はないとの見通しを強調した。

「ムジェロでのレースを終えて、ホンダを交えて良い話し合いができた。何が悪かったのかについて説明を受けているし、ホンダは解決したと言っている。願わくば、今後は毎戦に渡って表彰台を目指して戦っていきたい」

なお、ムジェロで使われたフェルスタッペンの個体はハードウェア的には問題がないとされているため、今後も再利用されるものと見られる。

度重なる不具合に見舞われた事で、一部にホンダを疑問視する声が上がっているが、フェルスタッペンは日本のエンジンメーカーについて楽観的な姿勢を崩していない。

フェルスタッペンは「お互いに腹を割って何が悪かったのかを明確し、話し合う状況を作る事が重要だ。僕らがした事はまさにそういう事だ。良い結果が得られるよう、共に作業に取り組み協力している」と述べ、ホンダとの関係性に変化はないと主張した。

ホンダは当初のスケジュールに従って、ソチの週末に新しいPUコンポーネントを投入するものと見られている。今季のF1では、シーズン中のパフォーマンスアップグレードは認められていないものの、信頼性を理由とした仕様変更は認められている。

交換が行われるのは、アルファタウリのピエール・ガスリーとダニール・クビアト、そしてフェルスタッペンと考えられる。3名はいずれも、ES及びCE以外のコンポーネントに関しては余裕があるため、ソチでグリッド降格ペナルティが科せられる事はないものと見られる。

トラブル再発の可能性が消滅したとあれば朗報だが、今シーズンのタイトル獲得の可能性もまた、消滅したに等しい状況だ。しかしながらフェルスタッペンは冗談交じりに「正直なところ、チャンピオンシップの可能性を感じた事は一度なかったよ」と語った。

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