アルファタウリ・ホンダ、角田裕毅をF1アブダビテストで起用「彼は成功に必要なあらゆる要素を持つドライバー」
アルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表は、12月に開催が予定されているF1アブダビテストにおいて、ホンダF1とレッドブルの支援を受けて今季FIA-F2選手権に参戦中の角田裕毅を起用する方針を明らかにした。
F3参戦を経て今季よりF2への昇格を果たした角田裕毅は、第2戦オーストリアでいきなりポールポジションを獲得すると、第5戦シルバーストンで初優勝を飾った。更に、8月28日に行われた第7戦ベルギー予選では再びポールを獲得し、今季2度目の優勝に向けて最前列のチケットを手にしている。
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トスト代表は角田裕毅について、レッドブルジュニアとして印象的なパフォーマンスを発揮しているとして、アブダビテストでAT01のステアリングを握らせる考えを示した。シーズン後にアブダビで行われるテストは、FIAの承認がない限りキャリア2戦未満の若手ドライバーが対象となる。
昨年は山本尚貴がF1第17戦日本GPのフリー走行1でトロロッソ・ホンダのステアリングを握ったが、フルタイムの日本人F1ドライバーとしては2014年の小林可夢偉(ケータハム)まで遡る必要がある。日本人F1ドライバー不在のシーズンは今年で終わるのだろうか?
角田裕毅は現在、レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコから課された目標圏内に収まるランキング4位につけている。FIAスーパーライセンスの取得に必要となるポイントを獲得すれば、レッドブルは2021年のF1昇格を検討する事になる。
トスト代表はベルギーGPの金曜プレスカンファレンスの中で「来年、彼が我々のためにドライブするかどうかはレッドブルが決める事であり、彼がスーパーライセンスを取得出来るかどうかにも依る。もし彼が今のような活躍を続け、F2でランキング3・4位に入ればスーパーライセンスの件は問題ではなくなる」と語った。
「F2だけでなく、昨年のF3やその前年での彼のドライビングに私は感銘を受けている。彼は本当に優れたスキルを持っており、F1で成功するために必要なあらゆる要素を兼ね備えている」
ホンダ製F1パワーユニットの供給を受けているファエンツァのチームでは現在、ピエール・ガスリーとダニール・クビアトがレギュラードライバーを務めているが、今季のクビアトはクルマの扱いに苦戦しており、ガスリーに対して遅れを取っている。