
伝説再び!マンセルが名機FW11で走行―ホンダ、グッドウッド2025出展「Super EV」初公開へ
7月10日から13日まで英国グッドウッドで開催される2025年の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード/FoS」では、F1ファン垂涎の光景が繰り広げられる。F1初勝利から60周年を迎えるホンダは、歴史に残る名車と最新技術を一堂に会させ、モータースポーツへの情熱を改めて世界に示す。
FoSは、英国のリッチモンド公爵チャールズ・ゴードン=レノックスが1993年に創設したモータースポーツイベント。多種多様なレーシングカーや市販車が、リッチモンド公爵の所有する広大な敷地内に設けられたヒルクライムコース(全長1.16マイル/1.856km)を走行するほか、展示などを通じて来場者を楽しませる。2005年には、日本メーカーとして初めてホンダがメインスポンサーを務めた。
FW11再び、1,500馬力の咆哮蘇る
ハイライトの一つは、ホンダに初のF1コンストラクターズ・タイトルをもたらした1986年の「ウィリアムズ・ホンダFW11」の登場だ。当時1,500馬力を誇った1.5リッターV6ターボエンジン「ホンダRA166E」の轟音とともにヒルクライムコースを駆け上がる。
さらに驚くべきことに、ステアリングを握るのは当時のドライバーであり、F1界の生ける伝説、ナイジェル・マンセルその人だ。あの激動の80年代F1を彩った英雄が、再び愛機とともにファンの前に現れる瞬間は、まさに時を超えた感動を呼び起こすはずだ。
Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd
Williams Honda FW11 (1986)
Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd
1986年のF1コンストラクターズ選手権を制したウィリアムズ・ホンダFW11に搭載されたエンジン「RA166E」、走行中のエンジン各部の状態を検知してデータ通信するテレメトリー・システムが初めて搭載された
スーパーEVコンセプトを初公開
Goodwood Festival of Speed 2025 ホンダ・ブース・イメージ
ホンダブースでは、米国CES 2025で発表された「ホンダ 0 SUV」プロトタイプの欧州初披露に加え、世界初公開となる「スーパーEVコンセプト」が注目を集める。
この小型AセグメントEVは、同社が追求する「操る喜び」を電動化時代にも継承した意欲作。紫色の擬装を施したテスト車両で既に英国での走行試験を重ねているという。
Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd
ホンダの小型AセグメントEV「Super EV Concept」
二輪部門では、世界初となる「電動過給機」を搭載したV型3気筒エンジンのコンセプトモデルが展示される。これは、内燃機関の新たな可能性を追求するホンダの意欲を物語る一台。さらに、、2025年の市販化が予定されるホンダ初の電動スポーツモデル「EVファン・コンセプト」や、近未来の都市型モビリティを具現化した「EVアーバン・コンセプト」も展示される。
Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd
二輪車として世界で初めて「電動過給機」を搭載したホンダのV型3気筒エンジン搭載コンセプトモデル
展示モデル
- Honda 0 SUVプロトタイプ
- PRELUDEプロトタイプ
- CR-V e:PHEV
- HR-V マイナーモデルチェンジモデル
- CIVIC TYPE R
- EV Fun Concept
- EV Urban Concept
- V型3気筒エンジン・コンセプトモデル
- CB650R E Clutch
- CBR600RR
- X-ADV
- Africa Twin DCT
- CBR1000RR-R FIREBLADE SP
- GOLD WING TOUR(GL1800)
- ロボット芝刈機Miimo (HRM1000/HRM4000)
- 大型船外機BF350(映像のみ)
- Honda e-MTB Concept
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ホンダ新型「プレリュード」プロトタイプ
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2026年に市販化予定の中型電動SUV「ホンダ 0 SUV」のプロトタイプ
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ホンダ初のスポーツモデルの電動二輪車「EV Fun Concept」
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ホンダの都市型電動二輪車のコンセプトモデル「EV Urban Concept」
歴代シビック・タイプRがヒルクライムへ
ヒルクライムコースでは、歴代シビック・タイプRモデル(EP3、FN2、FK2、FK8、FL5)が勢ぞろいし、その進化の歴史を体感できる貴重な機会となる。また、昨年コンセプトモデルが発表された「プレリュード」のプロトタイプも登場し、復活への期待をさらに高める。
二輪モータースポーツからは、ダカールラリー2024で2度目の優勝を果たしたリッキー・ブラベックがラリーマシン「CRF450」で登場。さらに、マン島TTレース100回出場記念の「CBR1000RR-R ファイヤーブレードSP」を、ジョン・マクギネスが駆る姿も見られる。
ヒルクライム出走車両
- Super EV Concept
- PRELUDEプロトタイプ
- CIVIC TYPE R Ultimate Edition
- CIVIC TYPE R (EP3、FN2、FK2、FK8、FL5)
- Williams Honda FW11 (1986)
- CRF450 RALLY
- CBR1000RR-R FIREBLADE SP
- GOLD WING (GL1800)
Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd
ダカールラリー2024で2度目の優勝を果たしたリッキー・ブラベックとホンダのラリーマシン「CRF450」