どうなる2020年F1後半カレンダー? 噂されるニュルとイモラとポルティマオ、危ぶまれるグランプリも…
新たに加わったムジェロ及びソチと、シーズンフィナーレを締め括るものと見られているバーレーン及びアブダビでの中東2連戦との間に並ぶのは、一体どのグランプリとなるのだろうか?
F1と国際自動車連盟(FIA)はこれまでに、ソチ・オートドロームでのロシアGPまでの10戦の開催計画を発表しており、現在はこれに続くトリプルヘッダーの並びを検討しているものと見られている。候補地は概ね絞られているが、新たにニュルブルクリンクの名が取り沙汰された。
RaceFansは、ニュルブルクリンクのスポークスマンがF1と協議している事を認めたと報じており、かつてのドイツGPの舞台がソチに続く第11戦に並ぶ可能性があると伝えている。同報道はまた、中国GPの現地プロモーターであるJuss Eventが今季開催の断念を表明しているとも伝えており、上海インターナショナル・サーキットでのイベントは中止が濃厚な情勢だ。
中国GPが中止された場合、ベトナムGPも危うくなるだろう。ハノシ市は今月頭、11月末の開催に向けて準備を進める方針を示したが、F1が1レースのためだけに高額な輸送コストを払ってアジアに転戦するとは考えにくい。
ただ、2017年を最後にF1マレーシアGPから退いたセパン・インターナショナル・サーキットの名が新たに浮上している事もあり、ベトナムとマレーシアという組み合わせのフライ・アウェイもあるかもしれない。
開催が危ぶまれているグランプリとしては他にスペインGPが挙げられる。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)第二波の到来の兆候が見られるスペインのカタルーニャ州は先週、バルセロナの住民に対して、通勤、医療機関の受診や医薬品の購入、飲食品や生活必需品の購入等以外での外出を控えるよう要請したほか、10人以上の集会や文化活動、公演、スポーツ大会等の開催を禁止するなど、各種制限措置を再び強化した。
このため、8月16日に予定されている第6戦スペインGPの開催を懸念する声が出ている。仮にカタロニア・サーキットでのイベントが実施できない場合は、これに代わってシルバーストンがその役割を担う可能性がある。イベントを3週間後に控えての開催地変更は、準備の観点から言って困難だ。そのため、第4~5戦と続くシルバーストンにそのまま留まるプランが考えられる。
ニュルと並んで第11~14戦の舞台となる可能性があるのは、ポルティマオ、イモラ、ホッケンハイムだ。ポルトガル南部という立地から、アウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェ、通称ポルティマオ・サーキットでのグランプリが開催されるとすれば、トリプルヘッダーの最初か最後の週末の可能性が高いと見られる。
F1レースディレクターのマイケル・マシはハンガロリンクでのイベントを終えて、F1のロジスティクス担当者と共に7月21日(火)にトスカーナGPの舞台となるムジェロへと足を運び、翌水曜日にイモラを視察したと報じられている。11月1日の開催が検討されているようだが時期的に初冬と重なるため、あまり理想的な開催地とは言えない部分がある。