ホンダF1、2008年以来の表彰台獲得も「トップに挑戦するにはまだ性能が足らない」オーストラリアGP《決勝》
ホンダが遂にポディウムに上がった。F1撤退前の2008年以来、2015年のF1復帰後初となるポディウムであった。2019シーズンの開幕オーストラリアGP決勝レースで、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが一貫したパフォーマンスを披露。コース上でフェラーリのマシンを抜き去り、3位でチェッカーフラッグを受けた。
週末とレース内容を振り返ったホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは、見事な走りを見せたフェルスタッペンとチームに感謝の言葉を表した一方で、圧倒的なスピードで優勝を果たしたメルセデスと真っ向勝負をするには、まだまだエンジン性能が不足していると述べ、次戦バーレーンGP以降での優勝に向けてパワーユニット開発を加速させていく事を誓った。
トップに挑戦するにはまだ性能が足らない
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
2019年の初戦、アストンマーチン・レッドブル・レーシングとの初めてのレースで表彰台に上ることができ、非常に良いスタートを切れました。ホンダとしては2008年以来、2015年のF1の復帰以降では初の表彰台となりました。素晴らしい走りを見せてくれたマックスと、それを見事な仕事で実現させたチームに感謝しています。
とは言えその一方で、表彰台に上がり更なる一歩を踏み出したと感じていますが、よりパフォーマンスを上げない事には、まだトップには届かない事も実感しました。
レッドブル・トロロッソ・ホンダについても、ダニールが復帰戦で力強い走りを見せ、10位入賞でポイント獲得と、こちらも良い開幕戦になりました。マシンにポテンシャルがあることも確認できたと思います。両チームともに、ここからさらに開発を続け、パフォーマンスを上げていきたいと思います。
まだシーズンのスタートを切ったばかりですし、ここが我々の目指す場所ではありませんが、ひとまず今日のような良いレースができたことはポジティブに捉えています。ここまで努力を続けてきたHRD Sakuraやミルトン・キーンズのメンバーにも感謝の言葉を送りたいと思います。
58周で争われた決勝レースでは、フロントロー2番グリッドからスタートしたバルテリ・ボッタスが22戦ぶりに優勝。2位にはルイス・ハミルトンが続き、メルセデスAMGが1-2を果たした。3位表彰台はレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン。ホンダにF1復帰後初の表彰台を捧げた。