マーカス・エリクソン、2019年はシュミット・ピーターソンから米インディカー・シリーズに参戦
シュミット・ピーターソン・モータースポーツ(SPM)は2018年10月30日、2019年の米インディカー・シリーズでマーカス・エリクソンを起用する事を発表した。今年アルファロメオ・ザウバーからF1に参戦する28歳のスウェーデン人ドライバーは来年、北米オープンホイール・レーシングの最高峰に転向し、ベテランのジェームズ・ヒンチクリフのチームメイトを務める事になる。
1990年にスウェーデン・エレブルー県クムラで生まれたエリクソンは9歳の時にカート競技をスタートさせ、2007年のイギリスフォーミュラBMW、2009年の全日本F3選手権でチャンピオンを獲得。2014年にケータハムからF1デビューを果たした。
「シュミット・ピーターソン・モータースポーツから2019シーズンのインディカーに参戦するドライバーの一人に選ばれて誇らしい」とエリクソン。「F1で5年を過ごした後のキャリアとして完璧な一歩を踏み出したと感じている。SPMの皆と仕事を始めるのが待ちきれないよ」
「彼らは何年にもわたって大きな成功を収めてきたチームだ。共にその道を歩み続けることを楽しみにしている。インディカーは素晴らしいシリーズだと思うし、その一員になれる事に本当にエキサイトしている。新しいサーキットや楕円形のオーバルトラックなど、学ぶことはたくさんある。簡単にいかないことは分かってるけど、本当に楽しみだ」
エリクソンはホンダエンジンを搭載するSPM7号車をドライブしつつ、これと並行してアルファロメオ・ザウバーF1チームのリザーブドライバーを兼任する事になる。エリクソンは先日、メキシコシティで開催されたF1第19戦メキシコGPで9位入賞を獲得。曰く「キャリアベスト」の見事な走りを披露した。
サウバーは9月にフェラーリ育成ドライバーのアントニオ・ジョビナッツィの起用を発表。来シーズンは、2007年のF1ワールドチャンピオンであるキミ・ライコネンとのラインナップが決定している。
「マーカスを迎え入れる事に対して、リック(ピーターソン)も私も胸が高まる想いだよ」とSPMの共同オーナー、サム・シュミットはエリクソンの加入を歓迎する声明を発表した。
「彼にはモータースポーツのトップレベルで培ってきた豊富な経験があるから、来シーズンに向けて本格的に始まった我々の開発プログラムに貢献してくれるはずだ。インディカーのサーキット、特にオーバルは彼にとって初めての経験となるわけだが、彼は仕事に対する素晴らしい倫理観を備えており、我々としては心配していない。彼とジェームズ(ヒンズクリフ)は互いに競争しあい、勝利を目指して戦ってくれるはずだ」
来シーズンはフェリックス・ローゼンクビストがチップガナッシからの参戦を発表しており、来季インディカーには二人のスウェーデン人ドライバーがフル参戦を果たす事になる。スウェーデン人としてインディカーを戦ったドライバーと言えばステファン・ヨハンソンやケニー・ブラック、フレデリック・エクブロムを思い出す。中でもブラックは、1999年のインディアナポリス500マイルレースを制している。
SPMはマイヤー・シャンク・レーシングとのコラボレーションを通じて英国人ドライバーのジャック・ハーベイをキープするものの、未だ空きとなっている6号車については、第13戦ポコノで大クラッシュを喫しリハビリ中のロバート・ウィッケンズの回復を信じ、オープンなままにしておくという。